脳幹出血から4年

2020年12月24日早朝、私は自宅で倒れた。

脳幹出血。

事の顛末についてはこのブログの前のほうの記事に書いてあるので省略するが、今日であれから4年が経った。
世間にとってのクリスマスイブは、私にとっては「一度死にかけた」日

4年前はこの後、死にかけた→生き残ったが左半身が全く動かない という絶望を経験する。
自分で立って歩いて生活すべてがすっかり普通の人になっている今の状態は、入院中期までは夢物語だった(リハビリの結果、退院前にはもう普通に歩いて普通に生活できていたわけだが)
今では後遺症もない。

何度も書いているように、自分でも本当に奇跡だと思う。
この奇跡に感謝して毎日を生きている。

今もたまに脳幹出血で倒れた人のニュースなどを見る。
ひじょうに厳しい病(発症直後は生命も危ないし、生命を拾っても重度の後遺症に苦しむ人も多いし、何らかの後遺症を抱える人がほとんど)であることは間違いないのだが、こういう人間(今では「あのとき脳幹出血になった」というのが申し訳ないぐらい普通の生活をしている)もいるので、絶望ばかりしないでほしい(発症してしばらくは本人に意識がなくどういうことになっているのか分からないだろうから、それを支える家族のみなさんに呼びかけたい)
私の家族も「絶対に元通りになって戻ってくる」と信じていたようだ(そこに根拠はない)
私自身は入院中「これからどうやって生きていくのだろうか」と考えていた。
ようやく車椅子で動けるようになってから主治医に見せられたMRI画像。

見せながら出血量が多かったことを彼は解説してくれた。
(脳幹という)部位も部位だが出血量も出血量だったと。
しかし入院後半からみるみるうちに回復した。
まったく動かなかった左手が左脚が動くようになる。
飲み込めなかった水が飲めるようになる。
声が普通に戻る。
命を拾っただけでなく、元通りの身体に戻って普通の生活ができているのは「お前は引き続きこの塾で頑張れ」という天の声だと思って、ポスト脳幹出血5年目を強く生きる。
今日も日本のどこかで発症しているだろう、脳幹出血患者のみなさんとそのご家族を思いながら。