ウチの塾の中3生は誰も受けなかった。
それもそのはずで、今回の岐阜新聞テストは11月13日、つまり西部中の期末テスト前最後の日曜日に行われている。そんな貴重な休日を校外模試のために一日潰すというのは、よほど余裕のある生徒にしかできない芸当であろう、きっと。まして、今や受験率が大幅に下がっている西濃地区、特に上位層で受けていない生徒の数が相当数いるという現状において、「この模試にどれだけ意味があるのか」と生徒に問われたときの説得力のある回答を、私は持ち合わせていない。
何年か前、他学区の方から「西濃地区の各高校の、岐阜新聞テストでの志願倍率が低すぎる」と話題にされたことがあったが、そもそも模試の受験者自体が少ないのだから、模試の中での志望校「倍率」が低くなるのも当然である。そんな状況だから「岐阜新聞テストで地区○位だった」という結果も(受験生本人が個人的な喜びや励みにするのは結構なことだとしても)大きな意味はないとしか言いようがない。他方、この西濃地区において、公立高校入試の競争率が決して低いわけではないことは、本番の入試を見れば明らかである(とはいえまあ、本番の倍率が高くない高校もあるし、岐阜市のように市内に5校しか普通科公立高校がない地域の激烈な競争を思えば、比較的穏やかであることは否定しないけれども)。
去年はこんな話もあった岐阜新聞テスト、今年は今のところ大きなトラブルがあったとは聞いていない(が、塾生が誰も受けていないから、よく分からないというのが正直なところ)。昨年度の反省は当然生かしているはずだから、あれだけの不手際はもう起きないだろう。あの混乱から1年となる来年1月の第4回岐阜新聞テスト、ウチの塾から受験する生徒は現れるだろうか(と書いてみたが、今のところ申し込んだという話は聞いていないし、締切はもう過ぎていたような気がする)。改めて書いておくが、私は弊塾の生徒たちに対して「受けてください」とも「受けなくてもいいですよ」とも言っていない。受験するかどうかは塾生個人の自由意思に任せてある。だから岐阜新聞テストの日も塾を休みにしたりはしない(11/13も朝から「期末テスト対策」をやっていた)。第4回も同じ対応になるだろう。
同業者によっては、大昔の名残なのだろうか(岐阜新聞テストなど業者テストが文部省(現在の文部科学省)の突然の方針発表によって全国の中学校から「追放」されて25年ぐらい経つはずだ)、今でも岐阜新聞テストのためにわざわざ「対策」をしている(つまりあの模試の出題傾向を分析して予想問題など作り、あの模試で高得点がとれるよう頑張っている)ところもあるとか無いとかいう話を聞くが、こちらはそんな話を聞いても「おつかれさまです」としか言いようがなく、逆にそういう塾があるなら、なおさら「受ける意味あるのかな」というほうに傾いてしまうのだった。あの模試のために対策する暇があるなら、入試本番に向けて着実に実力強化を図ったほうがよい。これから第4回の岐阜新聞テストに向けて「対策」をする暇があったら、公立高校入試の過去問題を穴があくほど解いて学び、解き直してまた学んで力をつけたほうが、受験生にとっては意味のある学習であろう。
第4回岐阜新聞テストの日(2017年1月8日)は、たぶん「学年末テスト対策」をやっているはずだ。あるいは、学校の実力テスト前でもあるので、冬期講座の続きをやっているかもしれない。