4月かと思うほどの暖かさ。
今日の散歩はウィンドブレーカーがいらなかった。
2月の半ばである。
バレンタインデーである。
異常だ。
公立高校入試に特色化選抜があった頃、その特色化選抜はちょうどこの時期だった。
特色化選抜が導入された初年度、私は特色化選抜を受験する生徒の応援に入試当日各高校を回った。
制度ができた当時は各高校で開始時刻がばらばらだったので、複数の高校の現地応援に駆けつけることができたのだ。
当然ながら寒かった。
雪もちらついていた覚えがある。
もう20年以上前になるのか。
あのとき特色化選抜を受けた生徒たちはもう三十代の半ば過ぎだ。
早いものだ。
制度導入当初は混乱していた。
前も書いたが最初は特色化選抜で学力検査を行うところは作問も各高校に任されていたので、各高校とも作問には相当苦労したようだ。
ある高校の英語内容のテストの長文は中学校の教科書の前のバージョンからそっくりもらってきていたものだったりした。
中学生レベルの英語のテストが想像もつかなかったのだろう。
そういう混乱があってか制度後半は学力検査が共通問題になったのだった。
特色化選抜があった頃はこちらもやりにくかった。
1月~2月前半まで特色化選抜の対策をしなければならない。
そっくりの形式の演習問題を特色化選抜用に作った覚えがある。
一般選抜(3月の普通の入試)の本格的対策はどうしてもそのあとからになる。
対策しているこちらも何か煮え切らない対策になった。
制度終盤は定員の半数が特色化選抜で合格していて、私立の合格組とあわせると中学校では半数を超える生徒の進路がもう決まっている中で一般選抜組は3月まで勉強を続けなければならなかった。
あのころの一般選抜組はメンタルが鍛えられたことだろう。
現行制度になって10年以上が経過したが、制度を検証するとか見直すとか言う話は聞かない。
当分この制度が続くのだろう。
今、県教委は制度の見直しどころではないだろうし。
数年後、高校をどう再編するのかという先送りされた大課題が目の前に横たわっている。