ここ数年、進路希望状況(最終回)の段階で既に西濃地区の公立高校全体の定員と志願者の合計で計算すると定員割れしていることはkengakujuku.netのほうで記事にした。
倍率が高いのは人気の高い一部の高校だけだ。
県教委は高校の統廃合を数年先まで先延ばしにすることを公式に表明しているので、各高校の定員を削る余地がもうあまり残っていない西濃地区については、この状態が最低でもあと数年は続くだろうと思われる。
毎年のように大きく定員割れをしている高校は、高校側もひじょうにやりにくいだろう。
クラス編成等での困難が容易に想像できる。
そういう高校はたいていそうでなくても度重なる削減で一学年の定員が少なくなっており、これで高校をやっていけるのだろうかという状態なのに、実際の生徒数がさらに少ないのだから大変だ。
もしかして、県教委はこの状況を敢えて続けることで「ここまで生徒が集まらない高校は統廃合の対象になるのもやむを得ない」という世論というかある種のコンセンサスを作ろうとしているのだろうか。
地区全体の今年の中3生の人数が若干増えているとはいえ、昨春も公立高校合計で定員割れとなっていた(上に地元唯一の私立である大垣日大も大きく生徒数を減らしていた)西濃地区で、公立高校の定員を増やした(大垣商業が40人増えた)のはなぜだろう。
昨春の募集状況なら増減なしでもよかったような気がする。
(増やしてもらって志願者は当然ありがたいが)
県教委は一昨年秋の段階では増減なしの見通しを示していたのに、気が変わって増やしたのはどうしてか(逆よりましか。増やす見込みが増減なしになったり、増減なしの見込みが減らすことになったらそれは困る。そういうパターンだったら「いい加減な見通しなど出すな」という話になる)。
今のところ、進路希望状況の大垣商業だけを見たら定員を増やしたのは正解のようにも思えるが、結局のところ地区全体では定員割れしているので、他の高校がそのあおりを食らっている感じがある。
定員が増えたから希望者も増えたのかもしれないし。
この西濃地区の状況(というか岐阜地区以外は県内各地区どこも一緒だ)がいつまで続くのか。
じりじり進む公立高校志願者全体の減少傾向の中で、数年後まで高校の再編を凍結しているということは、凍結が解除された数年後には高校の大きな再編が待ったなしになっている可能性が高い。
今の様子だと、数年前に再編にとりかかろうとした大垣市外の複数の高校の再編だけで終わるかどうかは微妙だ。
大再編があるのか。
というか果たしてできるのか。
それぞれの高校には多くの卒業生もいる。
高校のある・なしはまちづくりとも関わってくる。
政治の課題になる。
地元の意向も無視できない。
一有権者として注意してみていきたい。