令和6年度「国語に関する世論調査」結果
先日ニュースになった国語に関する世論調査の結果の話。
進む「ご苦労さま」離れ 「にやける」「潮時」意味変化―国語世論調査・文化庁:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025092600812
本来と異なる意味が定着しつつある言葉も調べた。なよなよとしている様子を表す「にやける」は、81.9%が「薄笑いを浮かべている」という意味に理解。「潮時」は、本来の「ちょうどいい時期」(41.9%)よりも、「物事の終わり」(46.7%)と捉える人の方が多かった。
自宅の固定電話を指す「家電(いえでん)」、きれいに撮影できることを示す「映(ば)える」、有料サービス利用を指す「課金する」といった言葉は、いずれも5割前後が「使うことがある」と回答。8割超が、他人が使用しても「気にならない」と答えた。
文化庁の担当者は「言葉は使いやすく変化するもの。本来と異なる使われ方も、定着すれば辞書に載ることがあり、一概に誤用とは切り捨てられない」と話している。
記事の最後にある文化庁担当者の話の通り、使う人が増えればやがてそれが「正しい」意味となるのが言葉。
だから「間違っているものが広まっている!日本語が乱れている!」というつもりはない(私たちが今使っている言葉も昔の人に言わせれば「誤用」である例は枚挙に暇がない)が、本来の意味とは異なっていて、かつ世間で広く共有されていない意味で言葉を使うとコミュニケーションに支障を来すことになる。
そういう意味でこういう調査には意義があると思う。
本来の意味で言いたい場合には、「誤用」が著しい言葉を別の言葉に言い換えることで誤解を防ぐ対策をとることもできる。
それはさておき、映えるということばを「ばえる」と読むようになったのは「インスタ映え」とか言うときの濁音に引きずられたようだが、面白い現象だなと思う。
それで思い出したが、最近はInstagramでもYouTubeでもなく、TikTokだという。
時代はどんどん流れていく。
もうすでに「TikTok発」と言える新語・流行語が出回り出している。
TikTokには全く接していない私には分からない言葉がこれからどんどん増えるのだろうか。
塾生たちが授業外の雑談でなく授業での真面目な対話・問答でTikTok発の新語を連発し、私のほうが理解不能に陥ってしまう状況が来るかどうか。
そんなふうに考えると生徒とのコミュニケーションを維持するためにはこんなところでブログを書いていないでTikTokをやればいいのかもしれないが、そう自分で書いておいてやはりやるつもりがないのであった。
だいたい、TikTokだっていつまで流行しているものか分からないのである。