学習の「コスパ」?

中学受験を控える小学生の親御さん向けの記事のようだが、いい内容だったのでメモしておく。


令和のリアル:「コスパいい学習は危険」今井むつみ氏 中学受験で学力喪失防ぐには | 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20250826/k00/00m/100/323000c
 「受験テクニックをたたき込まれ、コストパフォーマンスを意識した勉強ばかりしている子どもは、どこかで学力が頭打ちになるリスクがとても高いと思います」
「2分の1と0・5が同じといった、いちいち考えなくても分かるような直感がない。学力の高位層にいる子でも、基礎的な概念の理解ができているかというと、決してそうとは言えません」
「親や先生は、正解を一生懸命分かりやすく教えようとしますが、結局は学び手が自分で学ばなければ、必要な時にすぐ活用できる『生きた知識』にはなりません」


学習指導の現場の端っこにいる人間として頷ける内容が多く、首がもげそうだった(大げさ)
うちの生徒に高校で伸びる生徒が結構いる(もちろんそうでない子もいるが)のは、テクニックに走らないから頭打ちになりにくいのかなと思ったりもしている。
弊塾は高校生を教えていないので、大学受験の結果についてはもっぱら彼らの努力の賜物なのだが。

テクニックに走らないというのは簡単だが、土台からの学力強化には手間と時間がかかる。
できれば短い時間でてきぱきすませ、塾生たちやご家庭の時間的負担を軽くして結果を最大限に出したいところなのだが(コスパというかタイパなのか)、根本からの学習を対話と問答で一人ひとり寄り添って丁寧に行うにはある程度の時間が必要。
だからテスト対策、入試対策というと時間を長くとるのである。
もちろん覚える項目もたくさんあるわけだが、だからといって長い時間で詰め込みを強化しようと考えているわけではない。
覚える作業は家でやってほしい。
塾の限られた時間では対話と問答で根本からの理解に時間を割きたい。

それからこれはいつも塾内では言っていることだが、日常生活全体が学習の場で、机に向かっている時間だけが頭を動かす時間ではない
生活のその瞬間瞬間を何も考えずに過ごしている人と常に考え判断している人との間では知らぬ間に大きな差がつく。
記事の最後にある


・・・遊びや日常の中で学びを楽しく深めていく。そうすれば、必ず子どもたちは再び、学習に対して前向きに取り組んでいけるようになります。


この部分が今日の首がもげそうになる(大げさ)クライマックスだった。
「楽しいから学べる」という弊塾の初代キャッチコピーそのままである。

  

岐阜県大垣市の学習塾「賢学塾」です。