「ローマ字」が来年度から変則ヘボン式?になるという話の続き

以前、ここの記事で書いたローマ字の話、文化審議会の答申が出て内閣告示を待つだけとなったようだ。


ローマ字、ヘボン式に 約70年ぶりルール改正へ 文化審議会が答申 | 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20250819/k00/00m/040/250000c

ローマ字の表記について、文化審議会は20日、従来の「訓令式」から英語の発音に即した「ヘボン式」を基本とするルールに改めるよう、阿部俊子文部科学相に答申した。

また、母音を伸ばす長音を表記する際、訓令式は「â」のように母音の上に山形の符号を付けるが、これもヘボン式で「ā」などと表す棒形に統一する。ヘボン式は符号を用いない場合もあるが、例えば「大野」を「Ono」とすると「小野」と判別できないため、「Oono」と母音を並べて表記する方法も示された。

学校教育では、小学3年の国語でローマ字のつづり方を訓令式を基本に教えてきた。一方、20年度に小学校で教科化した英語の授業ではヘボン式を習うため、「児童の混乱を招く」という指摘もあった。


実社会で訓令式で表記している現場をあまり見ない。
キーボードでローマ字入力で日本語を出すときに、shiと打つよりsiと打ったほうが早いのでそうしているという程度だろう。
事実上、学校教育、それも小学校の国語だけの訓令式 だった。
算数で習うdL(デシリットル)を世の中ではほとんど見かけないのと似ている(あれは10分の1だから算数の学習にとっては貴重な単位であることは承知している)

そのルールが変わる。
しかし新ルールは完全なヘボン式でもなく、よくわからないものになったようだ。

とりあえず「こうしなさい」という決めつけは弱いルールのようではある。
これで小学生が「国語では訓令式、英語ではヘボン式」という混乱から脱出できるという話なのだが、どうも変則ヘボンというべきルールのようなので、今後も国語の授業と英語の授業でちょっと違うというシーンが残るのか、それとも英語の授業でもこの変則ヘボン式を押し通すということなのかは見えてこない。
塾では英語との関わりでヘボン式を教えている。
国語でローマ字を習う学年の子は弊塾には来ていない。
この変則ヘボンというべき代物をどう取り扱うかは難しいところである。

最初の話に戻るが、これからの脱訓令式世代、キーボードのローマ字入力はどうなるのだろう。
キーボードの時代ではないということかもしれないが、まだPCではキーボードを使うことが多いからなあ。

    

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