今さらなのだが、昨年12月24日付で文部科学省が出した「令和6年度高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査」をざっと見る。
令和6年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査 (公立高等学校) (PDF:1.5MB)
令和6年度入試(2024年春入試)に関する調査。
2025年6月15日現在の高2生が受けた入試だ。
この春(令和7年度入試/2025年春入試)の調査結果はまた年末あたりに出るのだろうか。
ここからさまざまなことが読み取れた。
これについてはいくつかに分けてたまに書いていこう。
まずは以前も話題にした定員内不合格について。
定員内不合格というのは定員オーバーしていないのに不合格となる事例である。
2024年春も(それ以前と同様に)岐阜県全体で延べ22人いたことが上の資料から確認できる。
ゼロの県もあるのでそれと比べると多いとも言えるが(近隣の愛知・三重・滋賀がゼロなので余計に目立つが)、全国合計で2029人の定員内不合格が出ており、岐阜県の人口を考えても全国平均以下で抑制的なほうであるということはいえそうである。
高校数で言えば岐阜県内で12校が定員内不合格を出しており、このうち4校が第二次選抜(「最終の日程において実施される選抜において定員内不合格があった学校数」とあるので岐阜県では第二次選抜が該当するのだろう)で定員内不合格を出している。
つまりそこから考えると第一次選抜で8校が定員内不合格を出しているという計算になる。
ちなみに2024年春に定員オーバーしていない(「定員内不合格ということがあり得る」)高校は県全体で50校近くあったはずである。
岐阜県教育委員会は、「定員内不合格に関して、所管の高等学校に対して行っている取組等」という質問項目に対して以下のように回答していることが上記資料に掲載されている。
入学定員に満たない数の合格者を決定しようとするときは、その数について、あらかじめ高校教育課長と協議している。帰国生徒等に係る入学者の選抜、外国人生徒等に係る入学者の選抜及び県外募集実施校に係る入学者の選抜において、募集人員に満たない数の合格者を決定しようとするときも同様としている。ただし、不合格者のいない場合はこの限りでない。
定員内不合格を出すときには高校判断ではなくて教育委員会(高校教育課長)と協議することが記されている。
慎重に取り扱っているという説明だ。
募集人員について曖昧な表記の帰国生徒選抜や外国人生徒選抜、県外募集の「定員内不合格(になるのか?)」についても慎重に判断しているということも分かる。
他にも気づいた点がいろいろあったが、またそれは日を改めて書くことにしよう。