たぶん、過去数年で最も早いでしょう。今日、中3生に「賢者の石」を(一部教科・冊子を除いて)配布しました。「賢者の石」とは、弊塾で編集した岐阜県公立高校入試問題の「編別」問題集。これを読んでいる卒業生のみなさんは、きっと懐かしく思い出されることでしょう(今の社会人より上の世代の卒業生には「パターン集」のようなものと言えば分かるかもしれませんが、まあ、忘れているかなあ)。
この「賢者の石」、たとえば数学なら、小問編、方程式編、関数編というぐあいに、弊塾で公立高校入試問題を整理し直した「編別問題集」です。これをやると公立高校の出題傾向や出題形式が実によく分かり、本番への対応力がぐっと高まります。理科などは冊子をめくるだけで、彼らでも来春入試の出題分野が予想できるかもしれません。まずは自分の力で解き、分からなかったところ、できなかったところをしっかり解き直して理解し、最終的には入試当日に持っていく「お守り」のような存在に仕上げます。
実際の入試問題というのは、県教委が受験生にどういう力を望んできたかが分かる最高の教材です。下手な参考書や問題集よりも、「入試対策」により即応したものです。・・・とはいえ、まだこの時期は未習内容も多く(弊塾は極端な予習をする進学塾ではないので、三平方の定理も関係代名詞も学習はこれから)、取り組めない問題もあります。したがって、いつから取り組むか、難しいところでもあるのですが、国語の場合はそういう問題がほぼ発生しません(ので、実は1学期にも一部先行してやってもらっていました)し、ここまでくると、理科や社会や数学も、問題を選べばかなりの部分がやれるようになっているので、この時期の配布となりました(英語だけは関係代名詞まで学習してから配布します)。
今年の「賢者の石」は、必修編(今春までの9年分)と探究編(さらに遡って5年分)に分けています。今年の中3生には普通科・専門学科さまざまな志望の子がいますが、志望校に関わりなく、必修編はやってもらう予定です。
この10月は、入試対策を前進させるチャンスの月。来月は期末テスト対策が入りますので、入試対策はそれほどやれません。そして気がつけば2学期も終わり・・・冬を迎える前に「賢者の石」をどこまでやれるか。これは通常の宿題や課題とは別のものですので、まずは彼ら自身の能動的な取り組みに期待し、しばらくは見守ろうと思います。もちろん、放置しているわけではなく、見守っていても動きがない子に対しては、時期を見てこちらから策を講じることになるのですが、それはもう少し後のこと。私の「出番」がなくなるような、彼らの奮起に期待しています。