高校授業料無償化その後

国で検討が指示されただけという段階のデジタル併願制の話ばかり最近書いてきたが、高校授業料無償化のほうは国政の話し合いで既に決まっている。
方針が決まったせいか、その後具体的な話が出てこない気がするのは私のアンテナの感度の問題か。
以下は先週の記事だが。


高校無償化「公立校支援拡充を」 知事会文教委員長の大村秀章氏が文科相に緊急提言:中日新聞Web https://www.chunichi.co.jp/article/1057361

>高校授業料の無償化を巡り、全国知事会は23日、公立高校への支援拡充など5項目の緊急提言を政府に提出した。

>大村知事は会談後、本紙などの取材に、高校無償化について「基本は歓迎したいが、公立離れ、(工業や商業など)専門高校離れが懸念される。都道府県に負担が付加されるのも困る」と指摘。「子どもたちの学校選択を考えると、夏には無償化の骨格を示してほしい」と訴えた。


すでに無償化にたくさんお金を使うことになった国としては、地方からのこういう要請に応えてお金をかけた支援をすることはあまりできないだろう。
昨日もまたここに書いた国の公立高校入試「デジタル併願制」構想も、あまりお金をかけずに公立高校への志願者確保を支援する手として浮上した感じだし。

公私立高校授業料無償化で公立の専門高校離れが起きるのかどうか。

岐阜県でいえば、専門高校でもそうはならないだろう高校とそうなる可能性がある高校に分かれるだろうか。
それは普通科の高校でも一緒のことなので、岐阜県では専門高校だから特にそうなるいうこともないかなと。

そもそも公立離れが起きるかどうかも分からない。

それはさておき。
記事にあるような「
夏には無償化の骨格を示してほしい」という絶望的なスピード感覚だと、今年秋の各私立高校の説明会で来年度からの授業料その他の費用の扱いについて詳細をきくことはできないのかもしれない。
費用の詳細の問題だけではなく、以前も書いたように授業料が無償化されたら「奨学生」も「特待生」もほぼ意味がなくなるので(ほぼと書いたのは授業料外の費用(教育充実費等)を給付するという手もないわけではないから)、高校によっては入試制度そのものから(「奨学生入試」とか「特待生試験」とはなんぞやという話になる)全面見直しになるかもしれない話なのだが。

困ったものである。