高校によっては定員よりも数名多い合格者が掲示された。
分からない方には意味不明だったかもしれない。
合格者を多めに出したのかと。
いや、公立高校入試で合格者を「多めに」出すことはない。
公立高校入試は合格者が全員入学することが前提で制度設計されているから、大学入試のように(あるいは私立高校のように)合格辞退者を見込んで合格者を出すということはない。
じゃあなぜか?
金曜日の高校での合格発表では、定員の枠外で募集し合格を決める帰国生徒選抜や外国人生徒選抜、県外募集の分もあわせて掲示されていた。
昔は分けて掲示されていたと思うが、掲示の仕様が変わっている。
帰国生徒選抜や外国人生徒選抜、県外募集の子たちが合格してもしなくても第一次選抜(独自検査も含めての一般の公立高校入試)を受検する生徒には何の関係もない(定員に食い込んでこない別枠だ)。
定員より多い合格者はそういう生徒の分である。
制度上は帰国生徒選抜に100人来たら1学年の人数が最大で定員+100人増えることになってしまうが、100人も押し寄せたら選抜(入試)で絞るだろうからそんなことにはならないのだろう。
実際にはそんな例は見たことがない。
上記選抜を受検する生徒がいる学校で受検者がa fewのレベルである。
帰国生徒選抜・外国人生徒選抜は第一次選抜には全く関係がないと書いたが、第二次選抜には関係があるというのがちょっと複雑だ。
今日出願が締め切られる公立高校の第二次選抜(すごくざっくり簡単に言ってしまえば欠員補充の二次募集だ)の募集人員は、高校の定員から外国人選抜や帰国生徒選抜の合格者の人数も入れた合格者の人数を引いて計算される。
たとえばこういうことだ。
定員300人のA高校があったとする。
A高校では第一次選抜に290人しか出願せず全員が合格した。
これだけ見ると第二次選抜で10人募集かということになるが、A高校では別に帰国生徒選抜で2人合格していた。
このような場合は300-290-2=8で、第二次選抜の募集は8名になるのである。
他方、こういうことも起こる。
定員200人のB高校があったとする。
B高校では第一次選抜に199人しか出願せず全員が合格した。
これだけ見ると第二次選抜で1人募集かということになるが、B高校では別に帰国生徒選抜で1人合格していた。
このような場合は200-199-1=0となり第二次選抜は実施されないのである。
公立高校入試はもう終わった(と書いてしまったが、世間では少数ながら一部の方が第二次選抜に挑戦しているだろうから、こう書いてしまっては申し訳ない話だった)が、まだ余韻の中にいる。
発表当日午後にご来訪いただいた卒業生・保護者様が多かったが、昨日ご来訪いただいた方も複数組あって、本当にうれしい楽しい週末だった。
頭を切り換えないといけない。
卒業生たちには「春休みからもう高校生活は始まっている!」「油断せずに入学前から頭を動かしておいて!」と言っておきながら、自分がいつまでもふわふわしていてはいけない(私が高校に入るわけではないとはいえ)。
弊塾の新年度も今日から始まるのだ。