箱根駅伝

正月のスポーツイベントと言えば、これはもう箱根駅伝である。
箱根駅伝が101回、夏の高校野球が昨夏で106回。
今年が「昭和100年」らしいから、夏と冬の国民的と言ってよいスポーツイベントはそれよりも前から始まっている。

人々が紡いできた歴史の重みを感じる。
大学が地元(名大)だった私には箱根駅伝は遠い存在だったが(と書くと陸上もしくはスポーツをやっていたような書きぶりだが全然やっていない)、会社員の頃、早大出身の先輩が嬉しそうに箱根駅伝について語るのが羨ましかった記憶がある。
といった具合なので箱根駅伝について私が語れることはないのだが、もし国立に落ちていたら、今、先頭を走っている大学に(併願合格していたので)行くことになっていたんだなと、テレビを横目にこれを書いている。

場合によっては今ごろ箱根駅伝で熱狂していたかもしれないと思うと感慨深い。

中央大学法学部。
私が受験に行ったとき(当時の中央大学には地方受験がなかった)は八王子の山の中に移転しておよそ10年というところだったろうか。
まだきれいな建物で、どの大学にも大学見学に行っていなかった私は「大学というのはこんなに立派な建物のところなのだ」と感動した覚えがある(その後必ずしもそうでははないことは国立を2つ受けて実感するわけだが)
今ほどはオープンキャンパスがさかんではない時代だった。
田舎者が東京に出てきて都心からさらに電車に揺られて着いたところは東京都とは名ばかりの山中だった。

結局、中央大学を訪れたのは受験のときのただ一回だったが、今でもたまにあの光景は夢に出てくる。

八王子に移転したために、MARCH筆頭(当時はGMARCHではなかった)といっても過言ではなかった地位が低下したと言われて久しかったが、近年の都心回帰の流れに乗って、いま法学部は文京区に移転しているとのこと。
文京区にあったら行って…いなかっただろうなあ。
そういうつもりで受けたわけではないからなあ。
大学の都心回帰、このあたりで一番わかりやすい例は(高校からの同級生が学長に就任した件で一年ほど前にも書いた)某大学だが、その大学のようにこの地域でも進んでいる。

大学の立地というのは大事だ。
京都今出川の同志社大学はすぐ南が京都御所。
羨ましい立地だなと思う。
そういう点ではかつて兼六園の隣の城跡にあった金沢大学は郊外移転してもったいなかったなあと改めて思うのであった。
いろんな事情はあったのであろうが。