110円の封書

中学生が公民で「衆議院の優越」を勉強する上では、首相指名選挙が衆議院で決選投票になるよりも衆参で指名が違った場合のほうが面白い展開になったのだが。
当たり前だがそんな中学生の学習を面白くするために政治が動くわけもない。
今の国会の状況で衆議院と参議院の指名が違うケースを想定して考えると、政治は混乱するだけだろう。

それはさておき。

先月から封書の郵便料金が110円になって初めてだろうか。
郵便物を出した。
いつまで郵便というものを利用することになるだろうかと思いつつ。
開塾以来、塾の学力テストの成績表は必ず郵送してきたが、そろそろそれを転換するときかもしれない。
大きいところは成績の類もオンラインでの提供に変わっているというし、弊塾のようなところは今のところそんなシステムは入れる予定もないから(弊塾はコストを抑えて料金をできるだけ抑えたいと思ってやってきた。校舎からして自前で家賃は発生しないし、ウェブサイトも外注などしていない手作り。だから見栄えはあまりよろしくないかもしれないが)、授業の際に本人に配布して、ご家庭に「今日ご本人に渡しました」とLINEなりメールなりで連絡する方式にしたほうがいいのかもしれない。
もっともお金がかからない方法だ。

二十年ぐらい前までは欠席したときの宿題も郵便(封書かはがき)でご連絡していた。
懐かしい。
当時は普通郵便でも翌日配達してくれたので、大垣郵便局前のポストに深夜、投函しに行っていた記憶がある。
塾生宅にまとめて出すときの別納郵便も、むかしは時間外窓口が24時間営業だったのでほとんど時間外窓口で出していた。
昼間と違って並ぶこともほとんどなかったのでさっとかたづいて助かったのだった。

忙しい冬期に一人ひとりに対するコメントを入れた年賀状を作って、これまた深夜に大垣郵便局に持っていったりもしていた。
何年前からか忘れたが、今はやっていない。
世間が年賀状など書かなくなってきている昨今、送ったことで「返事を出さないといけない」と考える側の負担を考えての決断だったように思う。
行きつけの床屋さんもずっと年賀状を送ってきてくれていたが、昨年からだったか辞めたときいた。
世間全体がそんな感じに動いているのだろう。

そう考えると、自分自身や周りからして郵便を使う機会が確実に減っている。
郵便が不便になった、料金が高くなったと嘆く前に、自分自身の行動の変化をよく考えなさいという話である。