私が指摘するのも変なので
仕方なくそのまま見送るしかなかった。
燃料タンクの蓋が開いたままの車が
目の前を通過してすぐそばで停車したのだ。
近くに人がいたので
その人が指摘するかなと思ったのだが
そんな素振りも見せず、車の中の人に挨拶をしている。
気付かなかったのだろうか。
私があの立場なら、どうしただろう。
気付いていれば、放ってはおかないだろうなあ。
ひと声かけて確認してから、燃料タンクの蓋をそっと押さえる。
それだけで閉まるんだから。
まあ、きっと蓋が故障か何かをしていて閉まらなくて
傍に立って挨拶していた人もその前に聞いてそれを知っていたから
敢えて何もしなかったということなんだろうと
勝手に納得しておくことにした、真夏日の夕方の一コマ。