30年前との比較(1995vs2025)(岐阜地区もやってみた)
一昨日書いた30年前との比較シリーズ、岐阜地区も作ったので載せておこう。
昨日出そうかと思ったが昨日は私にとっての重大な記念日だったのを思い出したのだ。
それはさておき、いざやってみると西濃の民からみた岐阜地区という目線になってしまう(自然と西濃地区との比較になる)ので、岐阜の人にとってはあまり価値のない話かもしれないなどと。
それで一昨日まとめて載せるのは躊躇してしまったのだった。
・・・まあせっかく作ったのでつべこべ言わず載せておこう。

1995年度の中3生が県内で27,113人、岐阜地区(岐阜市・各務原市・羽島市・本巣郡(当時)・羽島郡・山県郡(当時))で9,589人。
2025年度の中3生が県内で17,180人、岐阜地区(岐阜市・各務原市・羽島市・本巣市・瑞穂市・山県市・羽島郡・本巣郡北方町)で6,920人。
30年で3割減(約7割)。
県全体や一昨日書いた西濃地区(4割減の約6割)より減少のペースは緩い。
岐阜といえば岐阜五校。
旧岐阜市内の普通科五校、岐阜・岐阜北・加納・岐山・長良(昭和の一時期、1~5の5つの学校群を岐阜市内に作っていた高校)。
その五校合計(加納は普通科のみで計算)定員の変化を見ると、1996年春入試の定員が1,840人(400+400+320+360+360)なのに対して、2026年春入試の定員は1,640人(360+320+280+320+360)である。
30年で1割ぐらいしか減っていない(約9割)。
これも昨日と同じく中3生の減少にあわせれば(×0.7すると)五校合計で1,300人弱の定員という計算にはなる。
単純に計算したらそうなるのではあるが、西濃地区とは違う事情がある。
まず岐阜地区には学区制がなくなったいま、県内他地区からの受験生の流入がある。
また、岐阜五校の定員はもともと多いとはいえない。
大垣四校と比べると地区全体の中3生に対する割合が高くないのだ。
(1996年春で岐阜地区の中3生徒数:岐阜五校の定員=5:1、西濃地区の中3生徒数:大垣四校の定員=4:1。2026年春で同様の比を出すと岐阜五校では4:1、大垣四校では3:1となる)
だから現実には岐阜地区就中この五校の倍率は少子化の続く中も高めの状態が続いている。
低倍率が続く西濃地区はじめ県内他地区の各公立高校とは対照的。
県内全体で見ても岐阜地区とそれ以外では同じ県でも受験事情がだいぶん違う。
ところで、この年の高校入試(1996年春入試)の記録を見て隔世の感を改めて感じたのが岐山高校・理数科。
1996年春入試の岐山高校・理数科の最終確定倍率が1.5倍だった。
もう少し詳しく状況を書くと、当時も今と同じ80人定員で、そのうち20人が(当時の岐阜県に存在した)推薦入試で決まり、残りの60名の枠のところに90名が出願している(つまり30名が理数科に行けなかったということになる)。
この年が偶然そうだったわけではなく、このころはこれがごく普通の風景だった(1995年春が1.32倍、1994年春が1.45倍)。
最近の出願状況しか知らない世代には信じられないかもしれない。
理数科全般の不人気の流れで、県内の他の理数科同様に昨今の出願状況のようになっているだけなのである。
新校舎もできた今、その「ブランド」が建て直されていくのかそれともこの傾向には抗えないのか。
国も現在、理系・理数教育の強化を叫び出している中、この傾向自体に変化が訪れるのか。
今後の動向に注目したい。

