ネット戦略

先日の参院選では、ネット(特にSNS)を駆使した広報活動を上手くやった勢力が伸びたそうだ。
昨年の東京都知事選や兵庫県知事選あたりからネットを使った選挙運動が大きな効果を出しているというのがたびたび話題になるようになった。

それ以前は、「ネットの選挙活動は効果が薄い、リアルで有権者にたくさん会って地に足をつけた運動をしないといけない」というのが選挙にある程度詳しい人たちの定説だったと思う。
ネットを使うことでより簡単にしかもお金をかけずに候補者の主張や活動の様子が届けられるようになり、また有権者も要望を届けやすくなった(候補者側が読んでいれば、であるが)
しかし一方で、ネット上がデマの拡散や煽りあい罵りあいの舞台になっており、手放しで喜べない状況のようであるところが評価の難しいところである。

それはさておき、メディアの移行期とも言える今は、政党や政治家に限らず、宣伝する媒体について一般の多くの企業が悩んでいるのではないだろうか。
かつてほどテレビは見られておらず、新聞の購読率はどんどん下がっている。
大企業がテレビCMの費用対効果に疑問を持っていてもおかしくないし、部数が減る中で新聞広告や新聞折込広告がどれくらいターゲットとする顧客層に届いているのか、広告主に疑問に思われても仕方がない。

弊塾がテレビCMを出せるわけがないし新聞掲載広告を出すなどということもあり得ないので、ここでは新聞折込の話に絞るが、以前も書いたように新聞の購読部数がだいぶん減っているだけでなく、全国のデータによると高齢者世帯ほど購読されており、若年世帯の購読率は低いという。
開業した約30年前と比べ、同じエリアでも部数はだいぶん減ったが、当時と比べて単価も上がっているので、折り込むコストはあまり変わっていない感じだ。
制作費で言えば、最近の数回、印刷を外注し出したが、見ばえを気にしているわけではなく、
自分で夜なべして印刷機(リソグラフ)をせっせと回しているのと大して変わらない金額で頼めるからだというのは前も書いた。
皮肉なことにそうやって印刷が外注で手軽に安くできるようになったいま、折込広告自体の効果が世間で疑問視されつつある時代になった。
言われてみると、塾の広告も以前より減っている気がする。

それと関係があるかどうか知らないが、最近はネットに力を入れているところが増えているように思う、塾業界でもご多分に漏れずである。
大きいところばかりでなく小さいところも。
広告そのものをネットに出しているところもあれば、InstagramやYoutubeチャンネル、XやLINEなどで宣伝している塾も多い。
TiKTokは見たことがないのだが、使っている塾はどのくらいあるのだろう。

ところが、私がインスタをやっていてフォロワーが多かったとしても、それが宣伝になるかというと、同業者や遠くの方とばかりつながっていては(世界は広がって趣味でやるぶんには楽しいだろうが)なかなか宣伝にはならないだろう。
インフルエンサーレベルになれば違うのだろうが、そこまで熱心にインスタに取り組むなら
商売を変えたほうがいい。
YouTubeはもっと活用したいところだが、大きいところでもその知名度や規模の割に再生回数が伸びている様子がないところが多く、本格的に「バズる」
のはなかなか大変そうである。
これもYouTuberと自称できるレベルまで真剣に取り組んだら違うのだろうが、そこまでやれるなら(できないだろうが)やはり商売を変えたほうがいい。
と考えてきて、何もやらないのも何なので、塾公式サイトにちょっと変化をつけるため、それぞれのページに音声案内をつ
けてみようかと思いついた(音声なら自分のサーバー内で保存して管理できるし)が、それを思いついたのがさあ夏期講習ですよという今では、とりかかれるのは9月以降になる。
忘れていないようにここに書くが、ここを私自身が読み返す機会もあまりないことに気づく。
どうしてもやりたければどっか目立つところに付箋でも貼っておくか。
そこまでのこだわりはないのだが。