今年のGW

大型連休!ゴールデンウィーク!と言っていいのかどうかというカレンダーになっている。
カレンダー通りに学校がある生徒たちにはそういう感じが強いかもしれない。

4/26~5/6まで通して休む(そうなると11連休!)企業もあるかもしれないが(天下の自動車最大手企業は4/29~5/5までだそうだから、この地域の下請け企業も同じなのかな)、明らかな飛び石と言える4/28は休日としやすいかもしれない一方、4/30~5/2の平日3日間をまるっと休日にできるところはあまり多くないのかもしれない。

日本の祝日法(国民の祝日に関する法律)では、


第三条 「国民の祝日」は、休日とする。
2 「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。


と定められている。

第3項に注目しよう!
いま仮に日本でも5月1日の「メーデー」を祝日とすれば(そういう諸外国は多い)、オセロゲームのように4/30も5/2も休日にひっくり返って4/29~5/5までが曜日に関係なく自動的に休日になり、今年のように5/3~5/5に日曜日が重なると5/6も休日となり何と8連休だ!

歴史の授業で「1920年、日本初のメーデー開催」(大正デモクラシーの一コマとして習う)をやるとき「メーデーって何?」という話から、ついでによくこんな雑談をする。
かつてと異なり中3の1学期に歴史の授業が食い込むようになってからは、「メーデー」を習う時期がちょうどこんな時期になり実にタイムリーな話題になった。

すると、カレンダー通りにしか学校が休みにならない(まあ当たり前だ)生徒たちからは「よし、メーデーを祝日にしよう!」という声が上がるのだけれど、「日本には11月に『勤労感謝の日』があるし、企業だと祝日関係無しで休みを設定しているところも多いから、この提案は盛り上がっていないのよね」という話をすると「なーんだ」としょんぼりされる。
「君たちが大人になったら声を上げるとよい!」というのだが、大人になったらカレンダー通りの学校に行くわけでもないから(と書いて気づいたが18歳の高校生はいるし大学生もいるか)どうでもよくなる上、企業の裁量で、あるいは自分が有給休暇をとることで、連続した休日になるからやはり関係がなくなる。
こうしていつまでも「子どもの夢」で終わる話なのかもしれない。

祝日法第3条第3項は、もともと5/3(憲法記念日)と5/5(こどもの日)の飛び石連休化を避けることをピンポイントで狙って設けられた規定だと思うが(昔は4/29がみどりの日で5/4は祝日ではなかった。さらに昔、昭和の時代は4/29は天皇誕生日だった)、4/29が天皇誕生日→みどりの日→昭和の日となり、みどりの日が5/4に移って「飛び石祝日」状態が解消された後も残っている。
そのため、四半世紀前から「9月の第三月曜日」と規定されている敬老の日(それ以前は9/15固定だった)と秋分の日の位置関係によってはこの国民の休日が年によって再び現れるようになっているのだが(いわゆる「シルバーウィーク」)、これを立法府はねらって第3項を残したのかどうか、法改正当時の国会の議論を見たいとずっと思っているのだが、ずっと宿題になったままだ。
今年のゴールデンウィークに国会の議事録を漁ってみるか・・・。