レガシー

時節柄、「賢者の石」(岐阜県公立高校入試編別問題集)の話題ばかりだが。

先日のことだ。
準必修編まで進んだある生徒(探究編のその
先まで進んでいる「レジェンド」とは別の生徒)が、今は懐かしいあの問題(数学の図形の証明問題。分かる人は分かる)に引っかかっていて、思わず天を仰ぐ。
しかし、彼がここまでやってきたから「引っかかることができた」のだ。
彼がここまで賢者の石を解き進めてきたからこそ、この問題に巡りあい、そして引っかかった。
この経験を教訓として、また彼は強くなれる。
そんな話を彼にした。

賢者の石を解いてくること、そして間違い直し(解き直し)をすることは、授業外の課題だ。
以前から書いているように、次の授業までの宿題でもなければ、ここまで必ずやってくださいと細かく指示も出していない。
塾では質問をきける時間を設けているが、授業の演習で入試の過去問題を解いているのでも解説しているのでもない。
彼らには当然、平日は学校もあれば土日昼間に塾の授業もあり、さらに家に帰れば学校の宿題もあるだろう。
そういう中でやるのは簡単ではないが、ここまで彼らは真剣によくやってくれている。

この姿勢だ。

彼らはもちろん、目の前の合格という結果を手に入れるためにやっているのだが、今やっているこの勉強に対する姿勢が(特に普通科進学校に進む生徒にとっては)高校での学習に必ず生きる。
高校の予習をやっているわけではないので、高校の学習内容のこの部分に具体的に直結しているという話ではない。
勉強に対する向き合い方の問題だ。
たくましい学習者になるということだ。

たくましい学習者になれるよう、あと1か月突き進んでほしい。