この週末には県内私立高校の多くが入試を行う。
県内高校受験界隈の一つのヤマである。
これを無事に終えると、あとは本当に公立高校入試だけとなる。
(2/9の大垣日大一般入試(これを受ける弊塾生もいる)とか高専の学力選抜(弊塾には該当者無し)がまだ残っているが)
今週の中学校の進路相談で公立の出願先も決まった。
現状、こちらが把握している彼らの出願予定高校について、さらに追加して相談が必要な生徒はいない。
落ち着いて頑張ってもらうだけだ。
先日、週末を跨いでようやく正式公開となった進路希望状況、岐阜地区の高校に目を向ける。
旧5群と言われる普通科5校(岐阜・岐阜北・加納・岐山・長良)だけでなく、その次に続くレベルであるとされる各務原西も(定員削減の影響もまともに受けているのか)希望の段階であるが倍率が高い。
逆に羽島北や本巣松陽に人気がない。
特に本巣松陽がかなりひどい状況だ。
これらを見ると、岐阜地区でもどちらかというと西のほうの人たちが旧5群各校に押し寄せているということなのだろうか。
地区外の人間の適当な推測である。
弊塾は大垣の塾なのだから西濃地区にも目を向けよう。
岐阜の普通科旧5群の人気沸騰ぶりと比べて、大垣市内普通科4校は実に静かだ。
今に始まったことではなく、近年そうなのだが。
先日の希望状況を見ると大垣東がそこそこオーバーしていて穏やかそうには見えないし、普通科だけ志望ならそういうことになるが、理数科の定員割れがひどいため、それを合算したら北高と同じようなオーバーになる。
今年も普通科を落ちて理数科にまわる生徒がたくさん発生しそうだ。
(理数科が定員割れしているからと言って理数科第一志望の生徒が全員合格するわけではないので注意が必要だ。普通科を落ちた生徒のほうが成績が上なら、理数科第一志望でも落ちてしまう)
普通科第一志望の子でも(自分は文系だからその他の理由で)理数科を第二志望に書かない子はもちろん普通科単体で考えるから理数科がどうだろうが関係ないだろうが、理数科を第二志望に書く子のほうが多数派に見受けられるので、弊塾の集計表では高校全体の数字も出している。
東高理数科になぜ人気がないのか(岐山も同じだから大垣東だけの問題ではないだろう)、県教委はどれくらい検証しているのだろうか。
次の再編で何らかの対策を打ってくるのか。
今春募集から加茂高校が普通科と理数科を統合して文理探究科の単一学科になったのは、他の理数科を擁する高校に先行しての実験的な取り組みなのだろうか。
注目される。
南高は定員割れを起こしても特別珍しくは感じない高校になってきた。
この塾ができた頃(28年前)は南高の人気はひじょうに高かったから隔世の感がある。
昔のことを思い出すと何とも複雑な思いを抱いてしまう。
他方、最近は一時期の人気もすっかり落ちてしまい定員割れが常態化しそうだった西高が、定員削減の影響もあってか今年は今のところオーバーしている。
定員削減による一時的現象ならば、来年以降はどうなるか見通せない。
ほかを見ると、大垣工業の希望者が(学校全体の合計で)久々の定員超え。
何年ぶりだろう。
最終的に定員オーバーとなれば2019年春以来、6年ぶりのこととなる。
ちなみに2019年は希望調査の段階では若干割れていた。
ずっと定員割れが続いていて「定員を削減したほうがいいのではないか、学科群での募集になっているのだから削減しやすいはずだ」と思ってみていたので意外だった。
農業系・工業系・商業系の高校は地区に一つは必要だろうし、大垣は(昭和の頃のような繊維産業の繁栄はもうすっかり過去のものだけれども)今も「ものづくり」のまちであるから、工業高校が今後もなくなることはないと思うが(将来さらに少子化が進行した際に今の大垣養老が農業系+総合学科という形になっているように、工業系+総合学科や普通科という高校として再編されることはあるだろうが)、定員が今後どうなるのだろうというのは注目している。
大垣市外の高校については大きく定員割れすることが常態化しており、数年後に始まるという再編を待っているような状況だ。
その再編を待たず、高校として運営が大変困難な状態に陥ってはいないかと危惧される高校もある。
コロナ禍や通信制高校の隆盛等、情勢の変化があったとはいえ、これらの高校についてはそれ以前から続く状況の延長線上にあり、高校再編が後手に回っている結果である。
何年か前の県教委の再編先送りの判断が適切であったかどうかは、検証してほしいと思う。