調査書(内申書)の評定で、特に実技4教科の2や1が少なく、3が多いことは以前書いた記憶がある。
岐阜県教育委員会発表の令和6年度公立高校入学者選抜の成績の概要から。
成績の概要には
令和5年度公立中学校3年生の調査書の評定の分布及び教科ごとの評定の分布である。
と書いてある。
公立高校受験生だけでなく、県下の公立中学校の生徒すべての内申点を集計したものであろう。
それはさておき、このように5教科と実技教科の評定分布の違いは明らかである。
特に2は5教科よりも5ポイント以上差がある感じだ。
逆に3が5~10ポイント多い。
5が少し少なめなのも分かる。
定期テストや単元テスト等の点数で能力差もはっきり数値化される5教科と違って、実技教科は客観的な数値が出せない(体育で陸上をやったらタイムという形で数値化できるかという程度。しかし体育でもチーム競技だったらポジション・役割による差も出るため評価は難しい)ためにこうなるのだろうか。
生来の「苦手」であっても2や1は避けたいのはこういうところからである。
逆に実技教科で5をとるのは5教科で5をとるより少し難しいのも分かる。
9教科合計の内申でハイレベルの争いをしているところ、例えば岐阜高専の推薦選抜などはとても大変だということが分かる。
公立高校入試でもトップ校は当然、内申点がハイレベルになるが、学力検査:調査書=3:7というケースがほとんどなので、実技で5がとれず4どまりということになっても他でちゃんと5をとっていればそこまで気にすることもない。
どの程度「内申点が無い」かにもよるが、当日点で挽回が可能だ。
一律に5:5だった昔とは(特に進学校の)事情はだいぶん違う。
今の親御さんが高校受験をした頃は全高校5:5固定だっただろうか。
年齢にもよるのでなんとも言えないか。
他方、この記事の本題の公立高校入試の話ではないから字をやや薄くしておくが、以前も書いたように岐阜高専を考えているなら中2から9教科トータルで高い内申点をきちんととっているほうがかなり有利だ。
まず高い内申点があれば推薦選抜に願書を出せる。
そしてその中でより高い方が合格できる可能性も高まる(最近は推薦枠以上の志願者となる学科が多い(つまり落ちる子が出る)から、学校で推薦してもらえたら通るという状態ではない。学科にもよるが)。
さらに推薦選抜で落ちて学力選抜にまわっても、内申点が約4割。
これは公立高校の進学校(先述した3:7)よりも若干割合が高い。
しかも学力選抜を受ける生徒というのは、推薦選抜で落ちた生徒と学力選抜にしか出願していない(そのほとんどが推薦の要件を満たしていなかっただろう)生徒なので、推薦選抜から学力選抜にまわることになった生徒は、学力選抜受験生の中ではトップレベルの内申点ということになり、学力選抜をやる前から得点的に多少有利な位置にいるのである。
だから推薦選抜で駄目だったからと言ってもそこで気落ちせず、学力選抜で頑張ってほしいと思う。
・・・といえる程度の実力をその時点までにつけ、ちゃんと学力選抜の入試問題の対策もしていないと駄目だが。
そして、もし高専を考えている子がいたら、早めに動いてほしい。中2と中3の内申点(学年評定)を傾斜をつけず合算するので、中2から頑張らないといけないのである。