滋賀県立高専がもたらすもの

岐阜県内の話ではないが(だからkengakujuku.netに書く話題ではないかなとこちらに書く)。


高専の初代校長に元京大理事の北村氏が内定 | 2024/9/17 – BBCびわ湖放送
https://nordot.app/1208719687858978820?c=547237567727846497


このニュースに接して、以前からあった「高専のない滋賀県に高専を作る」という構想が、県立高専という形で具体的に進んでいたんだと知る(知るのが遅い)
令和10年(2028年)春開校という。
滋賀県のサイトによると野洲駅から徒歩17分のところにもう予定地も決まっているようだ。

 

 

高専というと国立のイメージで、岐阜高専も国立。
実際のところ、高専の多くは国立(51校)(で国立高専機構というところが管轄しているの)だが、現在のところ全国で3校、公立高専がある(都立産業技術高専、大阪公立大学高専、神戸市立高専)
滋賀県立高専ができれば全国で4校目の公立高専ということになる。

また私立高専も4校ある(近隣の県だと三重県の近大高専や石川県の国際高専など)

そんなことはどうでもいいのだが、この滋賀県にできる予定の滋賀県立高専が、このあたりの高専受験事情を少しだけ変えるかもしれないなと。
滋賀県立高専、ここからぎりぎり通えないわけではない(大垣駅からでも米原まで普通電車+米原から新快速電車+駅からの徒歩で1時間半かかるのでちょっと大変ではあるが)
岐阜高専では遠方の生徒を中心に寮に入って下宿している。
この高専も構想では寮は作る予定のようなので、寮に入るという手もあるだろう。

 

 

・・・とまあ、こちらの地域の生徒の選択の幅が広がるという影響だけではない。
今でも「下宿あり」で考えるなら豊田高専や鈴鹿高専あるいはもっと遠くの高専だって選択肢になっている。
こっちから行くという話だけでなく、今も滋賀県から岐阜高専に(人数は多くないが)来ている子がいて、それが県立高専の開校でどうなるかという視点もある。
滋賀県の高専希望者が「岐阜まで行かないで地元(滋賀県)の高専に通う」となったら、岐阜高専の入試倍率にも少しだけ影響があるかもしれないということだ。

 

 

滋賀県公式サイトにある構想を読むと、1年次は総合学科で同じ内容を学び、2年生からコースを選択する(機械系・電気電子系・情報技術系・建設系)ようなので、最初から学科を決めて受験するタイプではないようだ(入試のときに専攻を決めないですむのがいいと思う生徒もいるだろう。逆もあるだろうが)
1学年120名(予定)というと岐阜高専よりも小規模だが、滋賀県の人口を考えるとこれくらいかもしれない。
だが、滋賀県は岐阜県の隣であるとともに京都府の隣でもある。
「京滋」というぐらいのもので滋賀県と京都(市)との結びつきは大変強い。
建設予定地の野洲は明らかに京都寄り(電車で30分)
京都府内には国立の舞鶴高専もあるが舞鶴である。
京都市やその近郊の人たちにとっては舞鶴高専よりも滋賀県立高専の方がずっと近くなる。
滋賀県立高専が京都市方面からの流入で倍率が上がる可能性もある(滋賀県内出身者の割合をどうするかは検討課題のようだ)
いずれにしろ、滋賀県立高専の今後はしばらく注目しておかないといけない。
2028年春開校ということは今の小6が受験する年からになるかな。