BUCK-TICKの櫻井敦司氏が脳幹出血で亡くなったという。
57歳…
BUCK-TICKというバンドについては、若いころ周りに熱狂的なファンがいたなあという記憶からその存在を知っていたぐらいのものだったので、あまり語ることはできないが、「脳幹出血」で亡くなったというところでぐっときてしまった。
ライブの3曲目で倒れたというから最後の最後までミュージシャンとして生きようとしていたその矜持に敬意を表するとともに、彼と私を分けたものは何だったのだろうかと思わざるを得ない。
3年前、同じ脳幹出血で倒れた私は今こうやって普通に生きている。後遺症もない。多くの方にご迷惑とご心配をおかけしたのがウソのようだ。
彼は後遺症どころかこの世から去ってしまった。
ライブが始まった当初から何かおかしかったというから、あるいはもっと早くに救急車で運ばれていたら、ひょっとして助かっていたのだろうか。
振り返れば、私は倒れてからが比較的早かったようには思う。
何時間も見つけられない方もいるという中、割とすぐに発見されて家族がすぐ救急車を呼んでくれて救急車も迅速にやってきてくれて、病院でもさっさと検査と処置を(同行の家族によると救急入口で看護師が待ち構えていたらしい)してくれた。
めったに手術ができるような部位ではないので、医者は「血圧を下げることなど処置をして様子を見ていた」だけだというが、結構な出血量だったにもかかわらず、急所をはずしてくれたのか、入院時こそ半身不随になったものの、今はこうして普通に身体も動いて生きている。
ひとくちに脳幹出血といっても割と少量の出血で止まった方は軽傷で済む例もあるというが、私は以前書いたようにMRI画像を自分で見ても結構はっきりと出血が残っているのを入院時に見せてもらった。
私もひょっとしてひょっとすると彼と同じ運命だったのかと思うと…
クモ膜下出血などと違い、頭痛などの前兆があまりないのが脳幹出血。突然やってきて突然倒れて、彼のように死んでしまう人も多い。
おかしいなと思ったら早めに処置をしてほしい。
一人でも多くの人が助かってほしい。
私のように普通の生活に戻れる人間もまた少なくない。