高校再編構想の提示、といっても岐阜県ではなく新潟県の話だが。

岐阜県の話ではないが、遠からず岐阜県もこうなるということで。
という前置きはさておき、以下は新潟県のニュース。


[どうなる県立高校@新潟]86校→64校、10年間で22校減少の見通し 県教委が構想案を提示、少子化で「集約必要」
 https://www.47news.jp/11827411.html


新潟日報の有料会員ではないので(笑)有料部分は読めなかったが、86校→64校という減り方は(少子化が急速に進行することが分かっていても)今の少子化ペースで行くと甘いぐらいなのかもしれない。
これで今ある公立高校の4つに1つが消える計算。
岐阜県はここまでの少子化を定員の削減でやり過ごし、本格的再編を令和11年度(2029年度)まで先延ばしにしてきた。
再編をやると宣言した2029年以降はこういう感じになるのだろうか(先延ばしにしたぶん、これ以上のことになってもおかしくないか)

以下は岐阜県の話。


県内の2023 年3月の中学校卒業者数は約1万8千人でした。その数は、2028 年で約1万7千人と、今後5年間は小幅な減少にとどまるものの、2038 年には約1万1千人となると見込まれており、2029 年以降、急激な生徒減少期を迎えます。また、県立高等学校の校舎のうち、昭和40 年(1965 年)代までに建築されたものが約4割を占める状況にあるなど、これからの県立高等学校のあり方については、生徒の学びのニーズだけでなく、生徒数の減少や校舎改築の時期などを踏まえた総合的な検討が必要です。


岐阜県が2024年3月に策定した「第4次岐阜県教育振興基本計画(2024年度から2028年度)」 から。下線は当方でつけた。

まだ、具体的な案どころか大枠も公になっていないが、最初に引用した新潟県のペースを当てはめると西濃地区12校のうち3校が消える計算になる。
もっとも、今の岐阜県西濃地区の生徒募集状況を見るとそれでは済まないかもしれない。
県教委が以前「1学年6~8学級(つまり240人~320人)が適正規模」といっていたが、既に定員がそれより少ない高校が多い上、その少ない定員でさらに定員割れが常態化している高校もある状態。
仮に西濃地区12校→9校としても抜本的な再編にはならないだろう。
2038年を見据えるとしたら(2023年よりも中3生が4割近く減少)、数年後、仮に12校→9校という程度の再編で済ませたら、その先数年もたたずにさらに再々編が必要になるのではないか。

とりあえず岐阜県での次回の再編では(前から書いているが)市郡によっては唯一の高校が消える可能性がある。
少ない定員でなお定員割れが常態化している現状を見て地元も「やむなし」という感じかもしれないが(そういう空気を作るためのモラトリアムだったかもしれない。定員割れのまま放置されている現状は)、「市郡内唯一の高校」の消滅が政治問題化する可能性はまだあるのだろうか。
伝統校と歴史の浅い高校をどう考えるかとか(そんなことを言っていられるフェーズではもうないのかもしれないが)。
先に引用した岐阜県の教育振興基本計画にもあるように、老朽化している校舎の建て替え問題も絡んでくる

いろいろ考え出すと、再編はひじょうに難しく、先送りしてきたのも分かる気がする。
いずれは解決しないといけない問題なのだが。