通信制高校に進学する割合は・・・

2025年8月13日付で県教委から令和7年度版「岐阜県の教育」が出た。
その中に通信制を除く高校進学率が掲載されている。

岐阜県教育委員会発行 令和7年度版「岐阜県の教育」から引用

令和6年度で91.2%。
令和に入る前は95%ぐらいだったので、減った3~4ポイントは新たに通信制高校に流れた部分と解釈していいのだろうか。
これが公立高校の定員割れにも拍車をかけている(少子化だけが原因ではない)ということのようだ。
子どもたちにさまざまな選択肢があることは歓迎すべきことだが、岐阜県における公立高校の定員割れ問題は深刻である。

上の表を見ると全国平均もほぼ同じように下がっており、岐阜県だけの傾向ではないと思われるが、全国平均との差は平成の頃と比べるとじりじりと拡大しているようにも見える。

この「岐阜県の教育」には岐阜県下の私立通信制高校6校合計で2599人が通っていることは書かれていたが、通信制高校に通う年齢は多様で15歳から18歳の子だけが通っているわけではないし、岐阜県内の子が岐阜県内の通信制高校だけに在籍しているわけでもないので、岐阜県内で一学年の何%が通信制に進んでいるのか、今回出た文書からは具体的な数字が分からなかった。

そこで岐阜県のサイトにも載っている令和6年の学校基本調査を見てみる。
岐阜県の令和6年(2024年)3月中学校卒業生が17,674人、うち通信制の高等学校の進学者が1,335人であることが記されている。
中学卒業生の約7.6%が通信制高校への進学者という計算になった。

これが平成の頃はどうだったのだろうと思い、平成30年度の学校基本調査を見てみる。
平成30年(2018年)3月中学校卒業生が19,991人で通信制高校への進学者が847人。
率にすると約4.2%であった。
7.6%-4.2%=3.4となり、上の方で述べた「3~4ポイントは新たに通信制高校に流れた部分という解釈でいいのだろうか」という推測は正しかったようだ。

結構な割合だし結構な増え方である。

さらに学校基本調査を平成15年度まで遡ると、平成15年(2003年)3月中学卒業生23,366人のうち通信制高校への進学者が414人で約1.8%。
20年以上前と比較して、人数で3倍以上、割合で見たら4倍以上になっているのだ。

少子化だけでなくこういう傾向も前提として、公立高校の再編も考えるべきだし、いままさに水面下で検討を進めているのであろう。
県教委が予告する公立高校再編は今(2025年度)の小6生が高校受験する令和11年度(2029年春)入試から始まる(ことになっている)

   

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