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平均点だけでは見えない入試の難易度~岐阜県数学入試の正答率と得点分布

今日は岐阜県公立高校入試で一番差がつきやすいといっていい数学の正答率の比較。
令和7年度(2025年春)入試は言うまでもなく今の高校1年生(新2年生)の年。
令和3年度(2021年春)入試というと今の大学2年生(新3年生)が受けた年。

数学の平均点は2点違うだけだが(R7が50点、R3が48点)、特に上位層にとってはだいぶん景色の違う入試だったに違いない。

   

岐阜県教育委員会発表 令和7年度、令和5年度の学力検査結果資料から

 

令和7年度は正答率から難問と言えるのは2問だけ。
大問5(図形)の最後の問題と大問6(数学的考え方)の最後の問題。
正答率4%というと難問ではあるが、県内上位層にとっては「まったく歯が立たない」という類の問題ではなかった(県内で500人程度が正解している計算/もちろん成績上位でも数学が苦手な生徒には無理だったろうが)

令和3年度は平均点でみればそれより2点低いだけだが、正答率が低い問題に関数の最後の問題(大問4(4))が加わる。
さらに確率の最後の問題(大問3(3))も正答率10%を切っている。
その上、図形の最後の問題と数学的考え方の最後の問題の正答率も令和7年度より低く、特に最後の最後の問題は1%(全県で130人弱しか正解していない計算)
問題の難しさのほか、
ここにたどり着くまでにいくつも手強い問題があって時間がとれなかったのもあるだろう。
大問6はこの1%問題以外も正答率が低くなっている(青で囲んだところ)。
それが得点分布にも表れている。 

  

岐阜県教育委員会発表 令和7年度、令和5年度の学力検査結果資料から

  

令和7年度は数学で90点以上が5%いたのに、令和3年度は1.7%しかいない。

この令和3年度の1.7%というのは実際の人数に置き換えるとどういう計算になるか。
各地区に優秀者が均等にいるという粗い設定で計算すると、1.7%は
岐阜地区で約90人
西濃地区で約40人
県全体でも220人ぐらいしか90点以上取れていないことになる。
令和3年度は今と違い抽出調査といっているので、この計算は推定値。
しかし数学の高得点者が少なかったことは間違いがなさそうである。
なお、令和3年度の受験生は中学3年時に新型コロナによる一斉休校を経験している世代でもある。
その影響が全くなかったとは言えないだろうが、本稿ではあくまで問題構造と得点分布の違いに注目している。

受験勉強に励んでいる中3生のみなさんは入試の過去問を解いたときに過去の平均点を見て難易度を考慮しているかも知れない。
が、48点と50点でもこれだけの違いがあることもある。
得点分布を見ないと、特に上位校を受験する生徒は見誤ることになるので注意が必要。
例えばR3の過去問数学で90点以上が取れたら、それはR7の90点以上とはだいぶん価値が違う。
自信にしていいだろうということになる。

得点分布まで見て初めて、その年度の入試の本当の難易度が見えてくる。
それは5教科合計でも同じこと。
令和7年度(2025年春)入試が平均点の割には上位層にとっては高得点を得やすい入試だったことは以前書いたとおりである。

   

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