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岐阜県入試の平均点は何を平均しているのか(2)

昨日の話の話の続き。
岐阜県公立高校入試の5教科合計の平均点の推移と平均点の平均、2つの「平均」を並べて改めて示す。
以下は現行制度になった平成25年度(2013年春)以降の集計である。

表の左側は昨日から書いている県教委発表の「成績概要」冒頭部分に掲載されている「5教科の総点の平均」。
令和6年度までは「全日制の課程の」受検生という限定がついていたものだ。
右側は「各教科の平均点の和」
平成30年度までは県教委発表資料にも各教科の平均点と共に表に掲載されていたが、その後は消えた。
したがって平成31年度以降はこちらで計算した(解答速報も昨年まで同じようにしていた)非公式のものである。

概ね5点程度違う2つの「平均点」。

今回、テレビ解答速報が長年の前例を覆して過年度比較を敢えて左側の平均点としたのは「公式発表の平均点と違う」という指摘があったからか。
あるいは昨年の県教委発表から「5教科の総点の平均」(左側の平均)の定義が(昨日も書いたように)変わったからなのか。

上の表の注釈でも書いたように昨年令和7年度(2025年春)入試結果から「5教科の総点の平均」は全日制限定にしていない。
素直に読めばこれこそが岐阜県公立高校入試全体の平均点ということになる。

そういう意味では非公式な310点でなく公式の314点を使うのが適当かもしれない。
しかし、そうなると今度は令和6年度まで全日制限定といって出してきた平均との比較が難しくなる。
当然「各教科の平均の和」とは性質が違うものだからそもそも比較することがおかしい。

統計の連続性という意味で令和6年度と令和7年度の間には断絶が起きてしまった。
そんな細かいことを言ったら抽出調査表記が消えて(おそらく全数調査に移行して)いる令和6年度にも「断絶」があったか。
細かく言えば令和5年度→令和6年度→令和7年度と続けて断絶された、推移を表すのにはやや不適当な平均点だとも言える。

さらに解答速報も5教科総点の平均について、これからは「当てる」ことが困難になる。
令和7年度の新定義?でも各教科の平均の和と県教委がいう5教科の総点の平均は(「全日制限定」をうたっていた頃とあまり変わらず)4点違う。
これが県教委のいう四捨五入云々だけで説明がつく範囲を超えているのではないかという疑問は昨日書いた
それはさておき、テレビ解答速報の5教科合計の平均予想(今年は305点)は各教科の平均予想の合算である。
つまり、各教科の予想平均をぴたりとあてていても、比較対象となる実際の平均(5教科の総点の平均)が、それとは4,5点違うということがこれからあり得る。
あの予想は「昨年や一昨年と比べて難しくなったとか易しくなったとか、だいたいの傾向が言いたいだけだからそこまで考えても仕方がないよ」ということかもしれない。
要するにそんな細かいこと(予想と実際の差)をいちいち記録につけるkengakujuku.netサイト(を運営する弊塾(を運営する私))が変だということかもしれない。
だいたい県教委発表の平均点を掲載するサイトは結構あっても予想平均との比較を示したあんな記録を載せているところは多分うちだけだろうから普通じゃないことは認める。

うーむ。

…とまあかなり真剣に考えた末、とりあえず決めたこと。

1)平成25年度~平成30年度については県教委が公式に5教科合計の平均を書いている。
だからそれを記載することには何の問題もない。
全日制限定の「5教科の総点の平均
」は表外に(その後との比較のための)参考として載せておくに留める。
2)平成31年度~令和5年度についても当方で出した各教科の平均の和を従来通り表内に入れる。
そのときの歴史(テレビを見た人たちが実際に見て比べたもの)を重視する判断。
しかし公式には全日制限定平均(県教委がいう「5教科の総点の平均」)しか出ていないのだから表外に書いて併記する。

3)令和7年度(以降)については県教委も定義を変えたようだし
  解答速報も採用している「5教科の総点の平均」を表内に入れる。
  「各教科の平均の和」は記載しない。

問題は令和6年度の分。
令和6年度の平均は「各教科の平均の和」を比較対象として令和7年度(2025年春)入試のテレビ解答速報が放映された。
しかし、一昨日の解答速報では令和6年度の分も県教委の「5教科の総点の平均」が比較対象として放映されている。
一昨年の同番組とは違う平均点を表示したのだ。

しかも令和6年度の「5教科の総点の平均」は全日制限定なのに、である。
どっちに合わせるべきか。

いろいろ考えて。
やはりkengakujuku.netが急いで今年のテレビ解答速報に揃えて令和6年度の表記まで変えたのは昨年までの歴史の改ざんに等しい行為であった。
2025年春入試を受けた人は令和6年度の各教科の平均の和を比較対象としてテレビをみているという事実がある。
テレビの解答速報は今年の人に向けて報じているが、kengakujuku.netは過去を振り返っている。
大げさにいえば岐阜県公立高校入試の歴史のほんの一部を記録している。
やはり併記で行くべきた。

3)令和6年度についても1)2)の対応に準じる(2つの平均点の併記)

そういう結論になった。
それに従ってまたあとで修正する。

なんだかすごい細かいことにこだわっているのかもしれない。
ここまでこだわる必要があるのかと笑う人もいるだろう。
県教委側の事情はおそらく最後まで分からないだろうが、「分からないことを分かっていないと分からないことは分かりません(最近のお気に入り)」の精神でこれからしばらくこだわっていく。
「分からないことを分かっていないと分からないことは分かりません」と探究を進めていくと、ますます分からないことが増えてくる。
この春出した広告で「探究的学習」のことを書いたが、何のことはない、自分自身がここで探究的活動をすることになるとは思いもよらなかった。
探究の沼に一度ハマると抜け出すのが大変だ(苦笑)

   

岐阜県大垣市の学習塾「賢学塾」です。