定員内不合格について2025
定員割れしている公立高校での不合格はあるか。
以前よりも公立高校の定員割れが多く見られるようになった今日(2025年春も岐阜県内50校以上で定員割れが見られた。第二次選抜の募集も55校で行われている)、多くの受検生(受験生)にとって気になる話題になっているかもしれない。
最初に書くが、定員割れしている公立高校でも不合格がないわけではない。
ただし、実際のところ定員割れしている公立高校での不合格は極めて極めて稀なケースなのだ。
以下にその調査結果を示す。
以前も取り上げた文科省の調査の最新年度版が出たようだ。
今春2025年春(令和7年度)入試について文部科学省が行った状況調査が公表された。
令和7年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校) (PDF:1.3MB)
公立高校の「定員内不合格」(定員オーバーをしていない高校で不合格者を出すこと)についても例年通り結果が掲載されている。
これによると、岐阜県の公立高校入試での定員内不合格、2025年春は11人だった。
定員内不合格を出した高校は6校(いずれも上の状況調査結果から)。
資料によると第二次選抜で2校のようだから第一次選抜で4校ということのようだ。
以下、過去4年間の岐阜県の結果を並べるとこうなる。
2025年春 11人
2024年春 22人
2023年春 23人
2022年春 8人
2025年春(令和7年度)入試では全国で1,700人以上の「定員内不合格」が出たという。
公立高、定員内不合格1770人 入試、地域差大きく
https://www.47news.jp/13651982.html
文部科学省は26日、全国の公立高で定員に余裕があるのに不合格となる定員内不合格者が延べ1770人に上ったとする2025年度分の調査結果を公表した。
それを岐阜県の人口割合(全国の約65分の1スケール)をベースに(雑な比較だが)あてはめると25人以上出て「平均」水準だという計算になる。
だから、かなり抑制的であるとはいえる。
特に岐阜県の公立高校の定員割れは酷いほう(中部9県で最悪)に入るのに、第一次選抜で4校だけという見方もできる。
2025年春入試で第二次選抜の募集をしたのが55校あった(第一次選抜で定員を満たしていないところがそれだけあった)のに対してこの数字である。
また、この文科省の調査に対する岐阜県の回答に今年は変化も見られた。
2025年春(令和7年度)入試について岐阜県は調査の中で
ア 文書、口頭、申し合わせ等により、原則として定員内不合格を出さないよう取り扱っている
イ 定員内不合格を出す場合、教育委員会との協議を要することとしている
の2つを選択している。
2024年春(令和6年度)入試の岐阜県は
イ 定員内不合格を出す場合、教育委員会との協議を要することとしている
だけを選択していたのに、である。
方針転換なのか?明確化なのか?
上のほうにもあるように、岐阜県は昨年、一昨年と20人台、つまり人口加重平均に割と近い定員内不合格を出していた。
それを抑制するために方針を改めて確認したとか、引き締めが図られたのかもしれない。
2022年は8人しか出していない。
あるいはこのあたりまでが県教委が想定する数字だったのかもしれない。
20人超は「多すぎた」ということだろうか。
単に2025年春は該当者が少なかっただけなのかもしれないが。
いずれにしろ、2025年春の定員内不合格は岐阜県全体で(第一次選抜と第二次選抜をあわせて)11人である。
第二次選抜で定員内不合格になった人数が*になっており分からないが、第二次選抜で定員内不合格を出したのが2校ということは第二次選抜の定員内不合格は最低2名。
第一次選抜で4校が定員内不合格を出していると考えられるので、第一次選抜の定員内不合格は4~9人ということになる。
岐阜県全体でこの数字である。
だから繰り返しになるが、この岐阜県では定員内不合格は存在することは存在する。
しかしそれはごくごく稀なケースであるということはいえる(ちなみに愛知県と三重県は去年も今年もゼロ。愛知県は一昨年もゼロ)。
前も書いたとおり、入試なのだから相応の緊張感をもって受ければよい。
だが、定員オーバーしている高校の受検生(受験生)以上に緊張する必要はない(そういう子がたまにいるのだ。当たり前だ。人生最初の関門という子がほとんどなのだから。それに定員オーバーしていると何人落ちるかは可視化されているが、定員内不合格は事前に何人落ちるかは可視化されないから、疑心暗鬼が底なし沼になってしまうのだろう。何度も書くが実際には極めて稀なケースなのである)。
落ち着いて頑張ってきてほしい。
追試験の話もこの調査に載っているから、できたら(できない可能性が高いが)明日書くことにしよう。
今日からは本格的な冬期講習期間なのだ。
雑記ブログなのに気合いを入れすぎだ。
せっかくなのでこの記事の内容は後日kengakujuku.netにも掲載しておくか。

