この週末は先日塾でやった全国学力テストについての「学力テスト反省会」だった。
「えっとー、ぼくは~今回のテストで~ケアレスミスをたくさんしたので~」とかいう反省の弁を述べる会ではもちろんない(余計なことを書かない)。
学力テストの解答用紙を返却し、その間違いについて解き直してもらう会である。
いつも書いていることなのでまたかと思う人もいるだろうが、テストというのは受けっぱなしではほとんど意味がない。
体重計にのって体重をチェックしただけというのと同じである(体重を意識することそれ自体も無意味ではないが)。
テストで明らかになった理解が足りない点を、、解き直す作業を通じて具体的に補っていくのが大切だ。
これは例えば大学受験の模試などでもいえることだ。
受けただけでは成績のチェックをしたに過ぎない。
模試を受ける前にその「対策」と称して(そもそも模試に対策が必要なのかどうかという議論は今回は置いておく)過去問題等を解かせることもあるようだが、本番に向けて本当に大事なのは模試に向けてそうした対策をとることよりも、実際に受けた模試の復習を解き直し作業を通じて行うことがより大切だと私は思う。
が、実際には「テストを受けたら復習しましょう」という呼びかけで終わっているところも少なくないだろう。
その呼びかけに応じてみんながテストの復習に自主的に家庭で真剣に取り組めたら、これほど美しいことはないのだが、呼びかけだけで即そういう行動を一人残らず起こしてくれるなら、何の苦労もない。
そうでなくとも間違えた問題なのだから、ひとりで考えてもわからない問題だってあるだろう。
だから賢学塾では授業とは別に時間を設け、解き直しをチェックし、質問にも答え、自分から質問が言い出せない子の質問はこちらから掘り起こしたりもする。
そういう取り組みを通じて「テストを受けたら解き直しをするものだ」「わからないことは解消しておくものだ」という「常識」が彼らに備わっていけばよいと思う。
ただ、中3についてはそういう「手取り足取り」対応は今回限り。
じゃあ次回から放置かというとそんなわけはなく、課題として取り組んでもらい、それをチェックする(質問は質問学習会の時間を中心に受け付ける)ことになる。
自立学習へのステップである。
これも不定期で書いてきたが、賢学塾の高校入試対策はもちろん公立高校入試に備える対策であるが、同時にその学習を通じて、高校からは自分で勉強ができるようになることを目指している。
昨今は塾に通う高校生も多いが、理想は「塾に行かなくても自分で学習ができる高校生」というのは、開校以来変わらない。
というか、塾に通うにしても「おんぶにだっこ」状態では高校の勉強での成果は望めないのだ。
塾に勉強させられる高校生でなく、塾通いするにしても塾を主体的に「利用する」高校生になってほしいと思っている。
そういう未来を見つめながら、中学生と向き合っている。