弊塾から大垣商業高校へ進学する子には開校当初から印象深い子が多い。
今春、たまたま南高や西高に行った生徒はいなかった(以前も書いたように今春だけなら終わってみれば岐阜・大垣北・大垣東・高専の4校で8割を占めてしまった。といってそれは今年だけのことなので(普通は6割)南高や西高を目指す生徒もどんどん来てほしい。もちろん商業を目指す子も)が、そんな中でも大垣商業への進学者はちゃんといた。
真面目だが面白い子であった。
頑張っているだろうか。
それはさておき。
大垣商業高校からの進学の話。
令和6年度(令和7年3月卒業予定生徒)の合格先学部・学科(令和7年2月11日現在)
今の商業は進学:就職=8:2。
進学のほうが多数派という話は以前から書いている気がする。
最も細かく言えば四大:短大と専門学校:就職=6:2:2ということで、四年制大学に進学する子が全体の6割を占める多数派。
大垣商業高校の令和6年度学校案内に掲載されていた令和5年度の進路グラフから(上記リンク先の一つ前の年、昨春(2024年春)ということになる)
上記リンク先が「2.11現在」ということからも分かるように、また学校案内で学校側もわざわざ書いているように、大学には一般入試で進むのではなく、推薦入試等で進む。
今春(2025年春)は国公立大学に9名合格。
9名「だけか」という印象を持つ人がいるかもしれないが(実際、校内でもトップレベルの優秀層なのであろうが)、内訳を見ると公立大学は1校(それも昔からある都留文科大学)、あとは中部地方の国立大学(岐阜大学・滋賀大学・富山大学・静岡大学)が占めているということの意味は大きい。
年によって岐大には合格者を出したり出さなかったりだが(岐大の文系は教員養成系の教育学部を除くと地域科学部しかないのもあるだろう)、滋賀大には毎年合格者を出している。
これが「商業高校ならではの傾向だなあ」と思うのは、滋賀大学には国立大学最大級(名大経済より定員は多かったはず)にして(大正時代の旧制商高から続く)伝統ある経済学部があるから。
以前も書いたが滋賀大学経済学部は彦根(それも国宝彦根城天守の裏側あたりで街の中。全く関係がないが天守閣を挟んで反対側には政治家や著名人も多数卒業している彦根東高校がある)にあり、大垣からも通おうと思えば名古屋に通うのと近い感覚で通える、ほぼ「地元」といっていい大学である(このブログではやたら彦根を推している感じがするが、決してひこにゃんのファンとかではない)。
そもそも通える範囲の地元国公立大学で「経済学部」があるのは名大と名市大と滋賀大しかない。
東海地方の「通えない準地元」を視野に入れても、三重大や静岡大にあるのは人文学部や人文社会学部の法律経済学科や経済学科。
国立の経済系というのは選択肢が少なく入るのも容易ではない(地元にも私立ならたくさんある)ということである。
このように商業高校は(特に国立において)経済系学部への進学に強みを持つ。
・・・そう強調されるのが嫌(経済系以外にも進学していますよということ)なのかもしれない、大垣商の大学合格一覧には大学だけでなくその学部も書いてあり、面白い。
国立こそ経済系が中心であるが、私立大学に関しては多岐にわたることがわかる。
看護等の医療系も。
そういえば私が倒れたあのときちょうど大学を卒業して「理学療法士として働きます」とメールをくれた卒業生は、大垣商業高校から医療系の大学に進んだ子であった。
元気にやっているだろうか。