司法試験の「一般化」という流れはいい傾向だと思う
かつて(といっても私が若いころだから前世紀のことだが)司法試験の合格者は全国で年に500人程度で多浪生も普通という時代が長く続いた。
20代後半や30代の(中にはもっと年齢が上の)司法試験浪人もざらにいた時代。
そのため、法曹(裁判官・検察官・弁護士)になれるのはたいへん優秀な人、または人生全てをかけて受験に挑む(多浪も厭わない)人だけという時代だった。
そういう偏りは明らかな問題だったので、その改善の動きが始まったのが平成になった頃だったか。
20代後半や30代の(中にはもっと年齢が上の)司法試験浪人もざらにいた時代。
そのため、法曹(裁判官・検察官・弁護士)になれるのはたいへん優秀な人、または人生全てをかけて受験に挑む(多浪も厭わない)人だけという時代だった。
そういう偏りは明らかな問題だったので、その改善の動きが始まったのが平成になった頃だったか。
まず1990年代に合格者を少しずつ増やした(前世紀の終わりには1000人ぐらいまで。つまりこの段階で2倍に増加)。
2004年には法科大学院制度が始まり、卒業後5年・5回という受験制限も設けられた。
2006年からは新しい司法試験が始まって合格者が一時は2000人を超えた(今は1500人程度。今年も1581人)。
2004年には法科大学院制度が始まり、卒業後5年・5回という受験制限も設けられた。
2006年からは新しい司法試験が始まって合格者が一時は2000人を超えた(今は1500人程度。今年も1581人)。
予備試験制度が2011年に始まってからは法科大学院に行かないでも合格できるルートができ、合格者はさらに多様化した(今年の予備試験経由の司法試験合格者は428人)。
今年も高校生(当然、予備試験経由の合格者)から寿司屋の女将さん(こちらは法科大学院経由と。働きながらの大学院、いろいろ大変だっただろうと思う)まで、多様な合格者が出たようだ。
今年も高校生(当然、予備試験経由の合格者)から寿司屋の女将さん(こちらは法科大学院経由と。働きながらの大学院、いろいろ大変だっただろうと思う)まで、多様な合格者が出たようだ。
最初に述べたような昔の司法試験事情と比べるとだいぶん状況が改善されてきたと思う。
司法の世界の多様化が進むことはよいことだ。
法科大学院ルート以外の合格者も司法試験合格者、「予備ルート」は428人 高校在学中は慶応女子の生徒1人
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000472735.html
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000472735.html
【動画】寿司店の女将が司法試験に一発合格! 参考書は80冊、平日は10時間以上勉強「面白いと思えたから」:中日新聞Web
https://www.chunichi.co.jp/article/1174613
合格者が増えて多様化が進むということは弁護士になってからの競争も以前よりは激しくなっているということだろう。
実際、相当な高収入を上げる弁護士からそうでない人までの落差は相当あるときく。
そういうことに関連する弊害も指摘されているが、それでもやはり1980年代までの状況よりはマシだろうと思う。

