公立離れの話はもう何度も取り上げているけど
授業料無償化で公立高校離れ?という話はここでもさんざん書いてきたが、読売新聞も無料記事で取り上げていたので紹介。
今春の公立高校入試で33道府県で平均志願倍率が1倍下回る…私立含む授業料無償化で「公立離れ」加速か、読売調査 : 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20260321-GYT1T00381/
読売新聞では都道府県名が具体的に示されていた。
それによると、
| 倍率区分 | 都道府県 |
| 1.0倍以上 (14都府県) | 栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、福井、静岡、三重、大阪、徳島、香川、福岡、佐賀、大分 |
| 1.0〜0.9倍 (17道県) | 北海道、青森、宮城、福島、茨城、群馬、新潟、石川、山梨、岐阜、愛知、兵庫、奈良、岡山、広島、山口、沖縄 |
| 0.9〜0.8倍 (11府県) | 岩手、秋田、富山、長野、滋賀、京都、和歌山、島根、愛媛、長崎、熊本 |
| 0.8倍未満 (5県) | 山形、鳥取、高知、宮崎、鹿児島 |
(読売新聞の上の記事より)
とのこと。
山形の0.68倍が最低で、最高は東京都の1.25倍だという話。
過去最低倍率を記録したのが34都道府県という記述もあった。
岐阜県は0.93倍(全日制)だった。
1.0倍以上が14都府県、0.9~1.0倍が17道県、0.9倍未満が16府県ということになるので、岐阜県は中団グループか。
記事中では
「今まで私立高は滑り止めとする生徒が多かったが、第1志望とする生徒が増えた。無償化の影響が出ている」(愛知県教委の担当者)
「中学生の進学希望の調査で、私立高を第1志望とする生徒が200人以上増えた」(岡山県教委の担当者)
というコメントも紹介されている。
授業料無償化で私立高校へのシフトが進んでいるというのは、教委レベルでもある程度共有されている認識のようだ。
岐阜県でも私立単願が増えている話はもう書いたとおりである。
2025年春:2,911名(単願倍率0.74倍)
2026年春:3,406名(単願倍率0.86倍)
県内の全日制私立で約500人、17%の単願増加は「たまたま」そうだったとは言えない数字だろう。
岐阜県教委がどう考えているかについてのコメントは見かけなかったが。
この春の単願だけの倍率が岐阜県内私立で0.86倍。
従来は0.7倍台だったから、私立は単願でより多くの生徒を集める方向に変わっているといえる。
つまり、授業料無償化によって「私立=滑り止め」という構図がこの岐阜県でも崩れつつある。
成績上位の公立高校以外は低倍率で定員割れのところも多く不合格者が出ない。
つまり公立に落ちて入学する併願者は減るということになるが、そのぶん私立は単願で入学者を確保しつつあるということだ。
といっても依然として併願者は多い。
併願者が多く入学する高校もある。
高倍率の公立高校と併願している私立高校ほど、その傾向が強くなる。
いずれこの点は別で改めて書きたい。
各都道府県が公立高校の再編・統合の具体的な計画を次々と出す中、まだ何も出していない岐阜県。
春になり、あちらこちらの県から公立高校再編統合計画の発表やそれに反対する動きなどのニュースが一層増えてきた。
岐阜県は異様なほど静かだが。
今から出すならこういう最新のトレンドも織り込んだ計画にしないと意味がなくなっている。
果たしてどこまでの私立へのシフトが進むことを予測して計画を出すのか。
そもそも出せるのか。
明日が第二次選抜の合格発表。
今年の入試も一区切りということだ。
ここから3年後の春に向けてどういう動きがあるのか、それともまだないのか。
そもそも3年後なのか、もっとあとにずれるのか。
しばらくはそれに注目している。
とりあえず県教委の以下の宣言は忘れていない。
「前回の再編の場合には、発表から最初の再編まで2年間しかなかったということを踏まえますと、今回の場合は十分な周知期間を作ることが必要だと思っております」(県教委発表「令和6年第4回岐阜県議会定例会における審議結果について」から岐阜県議会での県教育長答弁の一部)
新中1の高校入試(2029年春)のときに高校再編統合を始めるつもりなら、そこから逆算すると新年度(2026年度(令和8年度))の早いうちまでに公表しないと「約束違反」なのである(これはしつこく書いていく)。

