二時の虹

先日「賢者の石」全三編を制覇して岐阜県公立高校入試問題を20年分解いてしまった(残念ながら「賢者の石」としてはそこまでしかない)と書いた ある中3生。
その後、さらに2年分を賢者の石以外から出してきてやってもらったことも、もう書いたか。
そしてさらに賢者の石じゃないものを5年分遡ってやってもらったのであわせて27年分というところまで来てしまった。
このペースで消化してしまうならもう少し早い時期から面展開(全国各県の入試問題へ)をしておくべきだったかなあと今になって思うが、1月半ばまでの彼には別のお仕事があったからこんなペースは想定してなかったんだよなあ。
面展開に忙しくなって肝心の岐阜県の問題にあまり取り組めなかったらどうしようもなかったし(・・・と
いう心配が今や全くの杞憂だったことが判明しているわけだが)
あれもこれもやってここまで来たのだから本当にすごいとしかいいようがない。
まだ直しは一部残っているようだが、もう家でやることがないという話だったので、
先日さらにその前5年分を渡すべく準備していたとき、はたと気づく。
あまりにも古い(から傾向がかなり違う)というのは承知の上で(まあそれでもいいかなと)用意していたのだが(もはや入試問題の作成担当もここまで遡って見ていないのではないか)
ここまで来ると古いだけでなく入試問題で「書式革命」が起こる前になる(紀元前とでも言おうか)ので傾向が違うどころか根本的に違うなと。
すごいオールドなみなさんにしか分からない話だが(と書いている私がオールドだという自白になってしまっている。教室内では最近28歳をやめて32歳と称しているのに)、弊塾が開業したあたりだっただろうか、岐阜県の高校入試問題の書式が全く違うものに変わっている
それまで入試はB4・2枚で解答欄付きの問題用紙が配られていたのだが、前世紀末ごろに今のように
問題がA4冊子になったのである。
つまり傾向が違うどころか問題構成から何から何まで全て変わっているわけである。
・・・などという講釈をたれながら、結局その取扱注意の危険物のような
「出土品」を先日渡したのだった。
ここからは彼には、この前からやってもらっている面展開(全国の入試問題へ)のほうに力点を置こうかなということで、それの続きも一緒に渡して。

岐阜県を遡ろうと思えばさらに遡れるはずだが(そうなったらもう昭和になってしまう)、今でももう既に古ぼけた「立入禁止」の看板が立っているような工場跡地か山間部(イメージ)に踏み入ってしまっている状態。

ここまでだろう。

昨日彼はその面展開のほうを選択してやってきた。
彼の目にも出土品は古すぎるものに見えたのだろう。
現物を見て本人に判断してもらったほうが納得もいくのでこれでよかったと思っている。

さあ、これからはこの時期にしては異例の面展開がメインかな。
・・・と思っていたところで気づいた。
そんなところまで遡らなくでも、まだ近年のものでやってもらえるものがあったはずだと。
今まで整理されず、PC内のあちこちのフォルダに散逸していたものをまとめて(もう仏典結集のような感じ。普段から整理しておけという)「賢者の石」の姉妹版(なのか?)の新しい冊子が誕生した。

「二時の虹」

10年分ぐらいあるが、各教科とも「頭文字R」編と「頭文字H」編にわけた(しかし二時の虹にしろ頭文字Rにしろ何なんだこの絶望的なネーミングセンスは・・・)
内容がライトなので消化不良の恐れも少なくこの時期にぴったりではないかなと。
急遽編集したので教科別にするのが手一杯で「賢者の石」のように編別というわけにはいかなかったが、これは来年以降の課題か。

と書いて思ったが来年以降この「二時の虹」までたどり着く生徒が現れるのだろうか。

ともかく彼には面展開と並行してこれをやってもらおう。
面展開だけに没頭してしまうと岐阜県の出題形式・難易度から離れてしまい、あと3週間を切ったこの時期の学習としてはどうなのかというところだが、これも並行してやることでその弊害も防げるだろう。
普通の力の生徒ならもうここまで来たら面展開はやめたほうが得策だろうが、岐阜県入試をきわめてしまった(といっていい)彼だからできる対応である。
「二時の虹」が優先だが、並行してやってもらうかな。

せっかく作った「二時の虹」。
「賢者の石」で20年分+αまでやった彼一人だけでなく、「賢者の石」を準必修編まで終了できる目途が立った塾生にも配ろうかなと思い立つ。
探究編まで遡るよりはこちらのほうがいい教科もあるだろう。
というわけで、早速もう一人にも昨日渡したのだった。