中学生が学ぶ英単語の量が減る?

次の学習指導要領に盛り込む内容をめぐっての動き。
膨張し続けてきた英語の学習量が今世紀初めて縮小方向に向かうかもしれないという話。


小中学校で学ぶ重要な英単語をリスト化、教える数も減らす案 文科省:朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASV1R2SXGV1RUTIL037M.html
中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の作業部会で、小中学校で学ぶ大事な英単語をリストで明確にしたうえで、実際に学ぶ単語数を減らす案が示された。
文科省の資料によると、教科書の語彙数は増加傾向にある。

ある会社の教科書では、2016~25年の10年間に、1456個から2855個に倍増した。作業部会の議論でも、単語が多すぎることによる子どもの「消化不良」が課題に挙がっていた。
全6種の教科書に登場する単語は3~4割ほどだという。
教科書ごとの偏りや難易度を平準化する取り組みの必要性も指摘された


英語にはかつての「ゆとり教育」もあまり関係がなかった。
この塾が開かれてからの約30年間、英語の学習量は増えてきた感覚があるが減った経験がない。
特に小学校にも英語が導入されてから、中学校までに習う英語の学習量は大幅に増えている。

今の子たちは中3の最後で仮定法の一部をやる。
私たちの頃は高校で学んでいた。
いま中3がやっている現在完了進行形も原形不定詞も使役動詞も高校で学んだ記憶がある。

とまあこれらは文法の話だが、今議論されているのは学ぶ単語の量の話。
昨日来た生徒たちに「文科省が教科書の単語の量を減らす議論をしているんだって」と話したら苦笑していた。
単語が減ったからといって中学生の英語の力の大きな格差が是正されるわけでは無いだろうが、普通の子は やや学習しやすくなるだろう。

下に示したのは以前も紹介した2025年春岐阜県公立高校入試の英語の得点分布。

岐阜県教育委員会発表「令和7年度学力検査結果」の『成績の概要」から。

平均点が56点といっても、90~100点の層が一番多いのである。
端的に言えば、岐阜高校や大垣北高校をめざす生徒が「難しかった」といっていてはいけない英語の問題だったのである。
今の子は勉強している子はどんどん上の内容の英語を勉強している。
上位を占めるそういう子たちは単語が増えようが減ろうがびくともしないだろう。
しかし、今はフラットになっている真ん中の層がもう少し増えるかもしれない。
次の指導要領が実施されるのは2030年代に入ってから。
そのとき中学生の英語教育をめぐる環境はどんなふうに変わり、学力分布はどう変わっているのだろうか。

  

岐阜県大垣市の学習塾「賢学塾」です。