メディアの交代

新聞の部数がだいぶん落ちていることはこの前も書いた。


新聞購読率、5割に減少 「毎日接する」ネットニュース首位―調査会世論調査:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025101200095&g=soc 
 全国で新聞を購読する人の減少が続き、割合が50.1%となったことが11日、公益財団法人「新聞通信調査会」(西沢豊理事長)の世論調査で分かった。
調査を開始した2008年度(88.6%)以来、減少傾向が続いている。
18年度から質問項目に加わった毎日接するニュースで、最も多かったのはインターネットの46.5%だった。これまでトップだった民放テレビ(46.1%)を初めて逆転した。その他はNHKテレビ(35.8%)、新聞(33.4%)、ラジオ(9.2%)と続いた。


2008年度は88.6%だったんだな。20年たたない間の急落。

結果の詳細はここに→第18回メディアに関する全国世論調査(2025年)報告書

紙の新聞を月ぎめで購読している人はそりゃ減っているんだろうな、電子版にでも移行しているのかなと思って上の報告書をよく見たら、


全国紙を購読している人のうち、「紙の新聞」が91.8%、「電子新聞」が3.8%、「両方」が3.4%だった。


とある。
電子版の購読者がそれほど伸びていないのに紙の新聞の購読が減っている。
アメリカでは急速に電子版に置き換わっているような記事を以前どこかで見たが、日本の新聞社は遅れているようだ(新聞社が遅れているのか、読者の動きが鈍いのかわからないが)

つまり日本では新聞というメディアが形式を問わず苦しい状況が分かる。
また、


新聞をどのように読んでいるか尋ねたところ、「月ぎめでとっている紙の新聞」と答えた人が最も多く44.2%だった。以下、「図書館や学校、職場などに置いてある紙の新聞」(6.6%)、「ポータルサイトなどで閲覧できる新聞記事」(6.5%)、「駅やコンビニなどで購入する紙の新聞」(2.1%)、「有料の電子新聞」(2.1%)は10%未満だった。一方、「新聞や新聞記事は読まない」と答えた人は42.1%だった。


とのことで、新聞や新聞記事をネットで閲覧できる記事(新聞社のサイトだけでなくポータルサイト、例えばYahoo!とかに上がっている記事)を含めて読んでいない人が4割もいる。
特に若い世代ほど多くなっている。
大多数が読んでいない10代・20代だけでなく、30代で3分の2、40代で半数超が読んでいない。

動画世代は字を追うのが面倒ということだろうか。
こういう結果ではあったが、SNSでまわってくるニュースには新聞社発の記事もあるわけで、そういうものをそれと気づかずに見ている可能性はあるかもしれないとは思った。

自分にとって驚きだったのは「地域に関すること」を知る手段。
40代以下の各世代で一番多いのがインターネット(6~7割)という結果だった。
地域のこと…インターネットは広い範囲のことはそれこそ地球の反対側のことまで瞬時に伝わってくるが、身近な地域の情報はなかなかのらないのではないかと思ったからだ。
たしかに地元の情報を載せているサイトは多いが、ローカルな情報をインターネットで広めるのは一苦労だと思う。
たとえ立派なWebサイトを開いても、見に来てもらえなくては意味がない。
それはSNSも一緒で、アカウントを作っていくら熱心に発信してもフォロワーが増えたり拡散されなければ伝わらない。
拡散されるときにはたいていフォロワーの多い人(著名人に多い)が絡んでおり、つまりそういう人の目に届かない情報は拡散されにくい。
ローカルネタはよほどユニークなことでもない限りそういう拡散のされ方はしないだろう。
拡散されてもその地方以外の人に伝わっていてはあまり意味のない情報もある。
自分から調べたわけでもないけど何となく流れてきたちょっと興味があるかもしれないローカルな話題に接する機会が減っているのではないかと気になった。
インターネット、自分が欲しい好きな情報はお腹いっぱい得られる世界ではあるのだが。

 

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