エアコンのクリーニングからいろいろ考える

エアコンのクリーニングをやってもらったのが日曜日だからこれで3日連続の記事になるか。
それだけ満足しているということだが、一昨日以来エアコンのクリーニングからいろいろ考えたことを今日は書く。

本当にすばらしいエアコンのクリーニングだった。

お値段は決して安くはなかったが、これでエアコン2台を近々買う必要が無くなったと思えば、結果的には安い出費だったとも考えられる。
実際、同じエアコンとは思えないぐらい快調に動いている。
他のエアコンクリーニングサービスを試して比較したことはないからあまり偉そうなことは言えないが、サービス関係の出費を出し惜しみしてはいけないと改めて痛感する。

同じメーカーの既製品ならできるだけ安い店を探すのが(同じものが手に入るのだから)合理的であると言えるが(それも買うだけの話ならという前提。アフターサービスをしてもらう必要があるような商品は別)、そういう「もの」ではなく「サービス」というものは安ければ安いほど、どこかに無理が生じて質そのものが低下しやすい。
かといって「値段が高いことが品質の証」にはならない(つまりはぼったくられているだけという)ことも結構あるのが難しいところだが、サービス業全般、削れるコストは限られているから極端に安いというのはやはり無理があるだろう。
サービス業の経費の大半は手間賃。つまり人件費。
それ以外で削れるところはもうみんなだいたい削っている。
その中でも格安のところの多くは「画期的な効率化」ではなく手間賃に手をつけているかもしれない(=つまりは質の問題になりやすい)。
あるいは工程を省略して「効率化」しているとか(つまりは質は低下する)
床屋さん然り、エアコンのクリーニング然り、服のクリーニング然り。
床屋さんに関しても、いま通っている床屋さんにしてからそれを痛感している。
満足いく仕上がりが長持ちするので、安い床屋さん(仕上がりも「こんなものか」という感じな上にすぐ伸びて始末が悪くなる)でやってもらったときよりも、今の床屋さんのほうが結果的には安いかもしれないというぐらいのものだった。
もちろん安い床屋さんで働く人にも言い分はあって、単価が安いから数こなさないといけないノルマがあるために(店で規定の時間制限があるとか)当然そういうことになるし、それを分かったうえで使っているのでは?と。
しかしやってもらう側からするとやはり丁寧にちゃんとやってもらいたい(私は断然そうだが、これは人によって違うのかもしれない。何でもいいからとりあえず切ってくれという人もいるだろう)
今の床屋さんと巡り合えてよかったと思っている(あちらの開業以来のおつきあい)

閑話休題。ネットで検索すると、1台数千円を掲げてエアコンのクリーニングをやっているところも探せばたくさん見つかる。
が、見た目だけきれいになって奥に汚れを残したままでは、せっかくお願いしてもあまり意味がない。
そもそもエアコンのクリーニングは見栄えをよくするためにお願いしているのではない。
エアコンから気持ちの良い風を調子よく送ってもらうためにやってもらうのだ。

塾も同じ…と書いたら自分の首を絞めることになるだろうか。
ここまでの話の流れで言えば、弊塾の授業料は人によっては「安すぎる」と思われているのかもしれない。
「安かろう、悪かろう」と思われているかもしれないと(特に小学生と中3。中1・中2はこの辺りの塾はだいたい同じくらいだと思う。弊塾の料金にテスト対策や講習費がすべて入っていることを除けば)
全然そうではないことは卒業生の進学実績を表示することで明示してきたつもりだが、もっといろんな角度で自分から発信していかないといけないのかもしれないと一昨日から考えさせられているのだった。

以前も書いたが、複数校舎を展開する塾と異なり、弊塾では塾の主要な経費3つを無理せず(つまり質の低下という形でご家庭にご迷惑をかけず)抑え込める

1)人件費・・自分の実入りをどう考えるかだけの問題(最低限度の生活は守らなければならないが「派手に儲けよう」という発想がない)
2)地代・家賃等・・・自分の持ち物。減価償却もローンの返済も終わっているから現状キャッシュで出ていくのは固定資産税と各種修繕費だけである。
3)広告費・・・この春まで印刷機(リソグラフ)を自分で回して作っていた。そもそも出すのも年数回。先日20年以上ぶりに印刷を外注したが、いま流行りの格安のところで自分で原稿を作って出したら、自分で印刷するのとあまり変わらないコストになった。自分で印刷していたのはコストを抑えるためだったから、今後は先日のように外注することになると思う。

他にも細かいところでいろいろと節約している。

という感じだからこの価格なのであって、根拠もなくこの価格なのではない。
そもそも安く「みせたい」だけなら、さまざまなものをオプションにして基本で示す月額授業料をもっと安くみせることもできてしまう(うちがすべて込みにしている中3の入試対策がその典型例)
それをやっていないのはシンプルで分かりやすい料金というのが弊塾の理想だからである。

明示した料金以外は一切いただいていない。

一昨日のサクラクリーンサービスさんも、分かりやすい料金体系でサイトで見たままの料金の見積もりだったので、安心して選んだのだった。
実際にやってもらって追加の料金もまったく取られていない。
弊塾の方針に近いものを感じたのだ。

分かりやすい料金で無理のない範囲で可能な限り低く抑えたいというのが弊塾の方針。
入塾するという段になって考えていなかった料金が必要になる/追加のオプションを熱心にすすめられる/入った後からあれこれ想定外の料金が追加で発生する…etcというのは、善悪とかでなく私自身が苦手なのだ。
ましてずっと通ってもらっているのに学年が上がってご家庭の想定外の金額が必要
になり通塾を断念されるようなことは絶対に避けたかった(これは塾案内にも書いてある開業からの信念。現実にあった出来事から来ており、このために独立開業したと言っても過言ではない)
それ(安かろう悪かろうではない)を分かっていただける方に支持されてここまで来た。
だから胸を張って堂々とこの料金でやっていきたいと思う。

決して「安かろう、悪かろう」ではないと。

それは卒業生のみなさんと今在籍している塾生のみなさんが証明してくれている。
彼らには感謝してもしきれない。