「2015年3月17日」を終えて

 今年の合格発表、私は北高から順に見て回りました。ご本人から電話で合格の報告があり、結果が判明していた高校も(岐阜学区の1校を除いて)改めて見に行きました(岐阜からは早々に連絡をくれたので「遠征」せずにすみました。ありがとう)。最初の北高に着いたのは9時を少しまわっていたでしょうか。掲示場所のほうからは既に歓声が上がっていましたが、そんな中、早くも車に向かって歩いていく親子連れの方がいました。その後、東高や南高に着いたときには、発表時刻からだいぶん時間が経っていましたが、それでも何組か、とぼとぼと歩いて高校を出ていく親子連れの方々が・・・。ぐるっとまわって大垣養老高を経て西高に着いたときには、グラウンドに整列して駐められている車が、櫛の歯が欠けたような状態になっているのを目の当たりにして、茫然とするほかありませんでした(駐まっていたはずの車がたくさん抜けている≒多くの方が発表を見ただけで帰られた、ということですから・・・)
 この塾のことはさておき、学区全体を見渡すと、今春は西高・東高・商業を中心に、本当に大変厳しい入試となりました。残念な結果に終わったお子さんの多くは、併願で合格した私立高校へ進まれるのだと思いますが、いずれの私立高校も先生方は意欲的で温かく迎え入れてくださるはずです。どのお子さんにとっても、これからの新しい環境がすばらしいものとなりますよう・・・。
 そもそも、高校受験は人生の入り口、いや、入り口ですらなく、その手前かもしれません。今日は人生に数ある分岐点の一つ、多くのお子さんにとってはおそらく最初の分岐点で、不合格となったお子さんは自分が意図した方向とは違う方向にポイントが切り替わってしまったわけですが、3年後にはまたすぐ分岐点がやってきます。そしてその先にもいろんな種類、いろんな意味での分岐点が、いくつもやってくることでしょう。逃げることなく志望校に立ち向かい、戦い抜いた自分をまずは認め、また立ち上がってください。若いときの経験ほど強く残るものですから、今日のことはしばらく、いやずっと忘れられないかもしれませんが、それでも前を向いて、次の目標に向かって力強く歩んでください。いずれ落ち着いたら、結果を冷静に振り返って、そこから今後の糧を得てさらに伸びてください。すれ違う方々を拝見しながら、心密かにそう祈った次第です。
 全員合格という、最高の結果で終えることができた賢学塾第18期生のみなさんも、今日のこと、今日までのことは明日からはもう忘れて、新しいステージのことだけを考えてください。この塾のことも、忘れてしまいましょう。前を向いて歩んでいくために。思い出に浸って後ろ向きになるよりは、そのほうがいいのです。だから(というわけでもないのですが)この塾は、「思い出作り」など一切してきませんでした。私も、新しい1年のスタートを今日から切るつもりです。前もどこかに書いたように、私は(男だけど)メーテル、皆さんは(男子でも女子でも)鉄郎。そんなイメージです(またしても年代を無視したよく分からないたとえを書いてしまっていますね・・・)。要するに皆さんも私も旅人ということです。新しい旅が始まるのですから、そっちに気持ちを集中させてくださいということです。
 でも、得点情報・成績情報は、手に入り次第、教えてくださいね。これが私からの最後のお願いです。それは忘れないでください。塾のことをすっかり忘れ去るのは、その後で・・・。
 
 
 
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 こんな駄文をつらつらと書いておりましたら、さきほど嬉しいお電話をいただきました。気にかけていただき、本当に感謝いたしております。胸のつかえが一つとれた思いです。読んでおられないかもしれませんが、この場を借りて改めて御礼申し上げます。おめでとうございました。そして、ありがとうございました。