高校入試の大変革の始まり!?(2)

昨日の話、政府が「検討する」というだけなので、まだまだいろいろ書けそう(私の想像の世界だ)。

今日は読売新聞の記事を引用。


公立高受験「単願制」見直し、複数校の志望可能に…石破首相が「デジタル併願制」検討指示 : 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20250422-OYT1T50135/

 政府が検討を進めるのは、受験生が複数の高校の志望順位を提出した上で共通試験などを受験し、システムが試験結果に内申点などを加味して、合格基準を超えた学校の中から志望順位が最も高い高校を割り当てる「デジタル併願制」。通常の併願制に比べ、受験生が複数の学校で試験を受けずに済むほか、複雑な合否判定をシステムで一元的に行えるなど、学校側の負担も少ない利点がある。
単願制は大半の都道府県で採用されているが、経済力への不安から公立校を希望する家庭の受験生や、公立の進学校や伝統校への進学を目指す受験生らが、不合格を回避するために難関校に挑めないなどの課題が指摘されていた。デジタル併願制では、最終的に自身の成績に合った高校に合格するため、難関校への受験を尻込みせずに済む。


○○高校に合格できるかもしれない可能性にかけた生徒が、○○高校を第一志望としつつ、成績相応の△△高校を第二志望に、さらに調子が最悪でまさかの出来だったときに備えて(まず合格できるだろう)□□高校を第三志望としておけば、私立の併願は不要と考える人が増えるかもしれない。

2026年度から「公立も私立も高校授業料無償化」といっても公立と私立では入学金が全然違うし(公立は5000円台、私立は10万円以上。入学金が無償化されるという話は聞いていない)、毎月の支払いについて授業料以外で上乗せしている費目(公立でもかかる生徒会費等の経費とは別に「教育充実費」とか「施設設備費」とかで毎月1万円前後今はどこもついている)を各私立高校がどうするのか。
国が支援する授業料本体を上げてこれらの費用を抑えることになるのかどうか(国の支援上限は私立の全国平均授業料の45万余りとなるらしい。岐阜県の私立高校の多くは33000円×12=39万円あまりなので、授業料を上げる余地はあるが授業料以外の費目を完全には吸収できない)まだ見えてこない。
私立高校は設備がよいところが多く、手厚い指導をしてくれるところも多いので、授業料が無償化されたのちも公立より実質負担が多いのはやむを得ないと私個人は思うが、この費用の差をご家庭がどう考えるか。
「無償化といってもやはり私立はお金がかかる」という世間の認識の中で仮にこのデジタル併願制が導入されれば、授業料無償化決定で吹いた私立への追い風は一気に逆風に変わる可能性もある。
といっても件の「デジタル併願制」は本当に実現するのか、それも岐阜県に導入されるかどうかもまだ分からないが。
いま世間で米国政権の政策に(というか大統領の一つ一つの発言に)日々経済が振り回されているが、私立高校も今はそんな状態かもしれない。

公立高校も大変だ、という話はまた明日にでも書くか。