続・令和6年度高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査を読む。

先日の投稿の続き。
昨年12月24日付で文部科学省が出している「令和6年度高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査」をざっと見た話。

令和6年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査 (公立高等学校) (PDF:1.5MB) 

令和6年度入試(2024年春入試)に関する調査。
いま(2025年6月)高2生が受けた入試の話である。

追検査の受検者数について。
2024年春は岐阜県全体で78人が追検査を受けたと。

岐阜県ではコロナ(COVID-19)やインフルエンザ等の罹患者に本検査当日の別室受検も認めているが、その人数は把握していないということで該当欄は「-」だった(把握しておいてほしい。あるいは把握しているけど文科省の調査に答えていない?
近隣の県を見ると長野県や滋賀県はともに別室受検が38人だったと把握していて上記調査に記載されている。

このように全県で数十人しか受けていない追検査なので、平均点や各問の正答率等が公表されないのは仕方がないとしても、県教委からは追検査について検査問題の他に何の情報も公開されていない。
追検査についての県教委自身からの情報公開が求められる。

   

   

話は変わって。
岐阜県の「高等学校が、学力検査等において自動採点システムを活用している」という欄に○が打たれており、岐阜県でも(定期テストレベルでも採用が進んでいるのだから当たり前なのかもしれないが)入試の現場で自動化が進んでいるのだなと。

解答用紙の書式が今のようになったあたりから進んだのかもしれない。

岐阜県は「デジタル化」にはだいぶん自信があるようで、


出願者から高等学校へのWEBを利用した願書の提出、中学校から高等学校への調査書の電子送信、入学考査料の電子納付等を一体的に行った。ほとんどの手続きをオンライン上で完結させ、出願書類の提出等に係る人の移動を無くすことで、中学校の入学者選抜業務の大幅な効率化・簡素化・負担軽減を図った。


と書いてある。
これを読んで調査書も電子送信しているんだなと知る。
入試の要項に電子送信に関する規定は見当たらなかったように思うし(中学校と高校との間だけのことだから一般に見えないところに規定があるのだろう。情報公開の姿勢・・・)、「調査書を郵送する場合は~」なんて規定があったりしたので、てっきり調査書はまだ直接持って行くのが基本なのかなあと思っていた。
実際は電子送信が基本になっていて何らかの理由でそれができないときの例外が郵送ということなのだろうか。
中学校が調査書をどうやって高校に出そうが生徒たちにも塾にも何の関係もないので気にもしていなかったんだが、そうなんだな。
そんなに業務の効率化・簡素化を図れたのなら、出願期間から入試までの日程をもう少し昔の状態に近づけられないのかなとは思った。
受検料(入学考査料)払込期間のこともあるので難しいのかもしれないが。

このブログの過去記事にもあるが、かつては(入試が今より遅かったのもあって)高校の卒業式(3/1)を挟んだ前後が出願変更期間だった。
そして昔は出願変更締切から入試当日まで1週間だった。
皮肉にもデジタル化によってそれが2週間に延びている。
2週間でも別に受検生が困るわけではない、その期間を短縮して何のメリットがあるのかという向きもあろう。
短縮できたらその余裕を活かして、例えば出願開始を遅らせたり、出願変更期間に余裕を持たせたりすることができるのではないかと私は思ったのだった。
特に出願開始を遅らせることができれば、最後の進路相談までの日程に余裕が生まれる。
今は12月を中3最後の実力テストにしている中学校も結構あるが、昔はほとんどの中学校が実テの最終回を1月に設定していた。
12月に最後の実力テストをやる中学校は年明け以降の日程の都合を考えてのことだろう。
最後の進路相談までの日程に余裕が生まれたら、最後の実力テストを1月に戻せるのではないかなと(勝手に)想像したのだった。