河合塾が今度は広域通信制高校も開校するという話

すでに東京で中高一貫校を運営している予備校の河合塾だが、新たに岩手県を拠点に広域通信制高校を開校するという話。
昨今成長してきた広域通信制高校。
すでにいろんなところがあるが、教育の中身で独自性を出すようだ。


河合塾がドルトンX学園高校を岩手に開校へ 移動先は国内外11拠点:朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASTDB2TFNTDBUTIL024M.html 

河合塾グループの学校法人河合塾学園(名古屋市)は10日、2027年4月に岩手県一関市に広域通信制のドルトンX学園高校を開校することを発表した。
19年に東京都調布市に開校した中高一貫のドルトン東京学園の姉妹校となる。
世界の複数都市に移り住みながら学ぶ米国ミネルバ大学の教育を参考に、2年次には約3カ月単位で最大4カ所の国内外拠点に滞在。オンラインによる教科学習やフィールドワーク、探究活動などをする。


塾や予備校など教育産業が正規の学校を作るということ自体はもうだいぶん前から例がありまったく珍しいことではない。
このあたりにも愛知県には名進研小学校があるし、富山県に行けば片山学園中高(富山育英センターという富山の最大手塾が母体)がある。
河合塾も最初に書いたように東京に中高一貫校を持っている。
そして今度は広域通信制高校にも進出と。

ドルトンプランというのは


ドルトンプランは、今からおよそ100 年前に、米国の教育家ヘレン・パーカストが、当時多くの学校で行われていた詰め込み型の教育に対する問題意識から提唱した、学習者中心の教育メソッドです。
ドルトンプランとは – ドルトン東京学園 中等部・高等部


ということだそうだ。
上の引用元(ドルトン東京学園)が先ほど書いた2019年に河合塾が設立した私立高校(既存の私学を買収して衣替え)
そして今度はその姉妹校として同じ教育メソッドで広域通信制高校を岩手県に作るという話である(こちらは全くの新設のようだ)
20世紀末に全盛を迎えた「詰め込み型の教育」の頂点といっていい予備校界から、それも最も成功しただろう最大手の一つ河合塾がこういう教育に乗り出してさらに拡げようとしているのが時代の変化を感じさせて興味深い。

つるべ落としのように進む少子化の中で塾・予備校その他の教育産業全体がどういう方向で残っていくのか、いかないのか。
多角経営に走る大手予備校ほどの資本力を持たない塾業界はどう進んでいくのか。
・・・などと塾をやっている人間が他人事のように書いているが、この零細個人塾は私一代限り。
50年後100年後には存在していないことは確定している。

零細個人営業の塾は普通そんなものだろう。
それで昔「私が倒れない限りこの塾は続きます」などとうそぶいていたら5年前に本当に倒れた(どころか死にかけた)のだからまったくシャレにもなっていない。
今は幸いにしてありがたいことにこの通りピンピンしているから笑い話にできるのだが、本当に口は禍の元というか言霊というか…。
それはさておき、あれ以来再びそのようなことが起こらないよう、からだには十分気を付けている。
倒れる前よりもあらゆる点において健康的といってよい。

 

   

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