時代が追いついてきた!?

最近、朝日新聞のコラム「天声人語」の書き写しが
静かな人気だという記事があった。
書き写し専用のノートまで出ていて、
それが売れていると。
「脳トレ」で有名になった
東北大学の川島教授のコメントまでつけて
朝日新聞自身も宣伝のような記事(というか宣伝だ)を
載せていた。
 
天声人語・・・。
確かに昔から新聞のコラムの書き写しというのは
学習法の一つとして存在した。
しかし、昔はさておき近年の天声人語が
書き写す価値を感じる格調高い文章かなあ(苦笑)。
 
・・・それはさておき、
そんな「書き写し」ブームに乗っかったわけでもなく
賢学塾ではもうずっと前から、
「文章の書き写し」を課題として出している。
ウチの塾ではこれを「文章筆写」と呼んでいるが、
今では我が塾の代名詞の一つになっていると言ってよい
(のではないかと自分で思っている)。
開校当初から、
国語力強化には特に重点を置いて試行錯誤を重ねてきたが、
誰でもできる方法で国語力の土台を強化するには
どうしたらいいのかを追究し続け、
最終的にたどり着いたのは
結局のところ昔からある学習法の一つだったのだ。
取り組み始めてほどなくして
具体的な成果が「成績」という形で現れるようになり、
その後は確信を持って取り組んできたが、
同業の皆さんなど、会う人会う人、誰にすすめてみても、
乗り気になる人はほとんどいなかった。
自分の語り方が悪かったのか、
あるいは安っぽい学習法だと思われたのか。
当時は「21世紀は英語の時代」「国際化のために英語」と
とにかく英語教育ばかりに注目が集まり、
(確かに英語教育は大事。でも、やや異常な盛り上がり方だった)
高価な英語教材を買わないかと
塾にもさかんに宣伝が舞い込んできていた。
そんなものは一切無視し
(もちろん英語にも力を入れているけれども)
日本語がちゃんと理解できなきゃ、
どの教科の学習も進まないんだから
学習の基本は国語力じゃないかな?
そのために地道な努力をしようよ。
誰でも手軽にできる学習法があるんだから
やってみてはいかが? 
文章筆写や音読などによる国語力の強化を唱えて、
もう10年以上になる。
そして冒頭に記したような「書き写し」ブーム到来。
時代がやっと賢学塾に
追いついてきたかな(笑)。
まあそこまで大げさに言うつもりはないけど、
あの頃、英語教育に表面的に「躍っていた」人たちの
今を見ると
自分の選択は間違っていなかったと改めて思う。
 
 
 
文章筆写や音読とそれに付随した語彙指導は
国語力の強化だけでなく、
彼らの学力全体の裾野を広げる上、
家で筆写を重ねるごとに
家庭学習での集中力も高めていける。
一石二鳥、いや三鳥、四鳥かな。