日本が勝った。

サッカーのワールドカップの話。

カメルーンに1-0で勝利した。

私が塾の戸締まりをしたあと、

車に乗ってラジオを付けたときには

もう1点が入っていた。

家に帰って後半の一部だけをテレビで観戦。

あまり期待されてない代表チームだったのに

日本にとって実質的なW杯初勝利をもぎとったんだから
(日韓ワールドカップのときはホームだったから別勘定)

立派という他はない。

選手たち、そして岡田武史監督のここまでの叩かれようを見て

かえって応援したい気持ちに駆られていた私としては

ひじょうに嬉しい結果だった。

 

もともとサッカー強国でない日本。

選手個々人の技量が欧州南米のそれと比べて劣っていることは

素人の私が見たって分かる。

しかも代表監督はたまの招集時に選手を指導できるだけ。

野球のように一つ一つのプレーにサインがあって

ベンチが試合全体を細かく指揮できるというスポーツではない。

監督が、特に代表監督がやれることは、

そういう比較で言えばきわめて限定的だ。

にもかかわらず、代表チームの不振は

監督がそのほとんどを背負わなければならない。

そしてすぐ「代えろ」という話になる。

そういう仕事だと言われてしまえばそれまでだが

代役とはいえ、せっかくの日本人代表監督、大事にしたいと思った。

日本人にはリーダーシップがないと言われないためにも。

 

一時は世界を席巻し、日本で十分成熟したはずの自動車産業では

不振を極めた日産自動車が、外国から経営者を招いて「再建」した。

日本に根付き、文化になったと言ってもいいプロ野球でも、

低迷するチームが外国人監督を招聘する例が後を絶たない

ある人が、いっそ首相も外国から招いた方がよかったりして、と

悪い冗談を言っていたが、

政治もまた、それが冗談にならないくらいの漂流を続けている。

日本人には指導者となるべき人材が不足しているのか、それとも

日本人のリーダーシップを日本人が受け入れられないのか・・・。

  

岡田監督にはぜひ成功してもらい

日本人でも日本人を率いて国際舞台で結果が出せるという

本来ならば当たり前であってほしいことを、

示していただきたいと願っている。

そして、外から偉そうに批評するだけの人よりも

現場で汗をかいて現実の壁と闘っている人のほうが

ずっと「かっこいい」ということを

子どもたちにも示してほしいのだ。

それが、次なる「リーダー」を生むことになるはずだから。

 

頑張れ、日本代表。

頑張れ、岡田監督。