文理融合
文系と理系の選択が高校の早い段階というのは早すぎる感じは確かにあった。
トップ国立大「文理融合」にかじ、東北大学も新教育体系 高校に波及も – 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD20AJY0Q5A021C2000000/
東京大学に続き、東北大学が22日、分野横断で学ぶ「ゲートウェイカレッジ」を2027年度に新設すると発表した。複雑化する社会課題に対応できる人材を育成する。こうした動きが広がれば、文理に分けて指導する傾向が強い高校教育は見直しを迫られる。
トップ国立大にこうした動きが出ている背景には、社会問題の複雑化や最先端技術の進展がある。自身の専攻だけ学んでいても太刀打ちできなくなった。
多くの高校で高2から文系か理系かでコースが分かれる。
2年生から分けられるということは高1の途中でその選択を迫られるということだ。
高校生になって高校生活に慣れてきたかなという頃に文系か理系かの選択を迫られる。
だから中学生のうちにある程度決めておかないと選択に困る。
…そんな流れが変わるかも知れないという話。
こういう流れが他の上位国立大学に波及するとなれば、難関国立大学を目指す生徒は自動的に高校で理系という時代が来るかも知れない。
そうでなくても国立大学文系は理系と比べて定員が多くないのだが(たとえば名大のあの広いキャンパスの大部分は理系のもので、文系の校舎はキャンパスの南端に肩を寄せ合ってひっそり建っている感じ)。
「中高生は幅広い学問分野や世界のことを知らぬまま、早い段階で文理選択してしまっている。新しい教育プログラムは高校にも変わってほしいというメッセージだ」と話している。
という東北大学副学長の談が記事に載っていた。
これは確かに理想で、今の文理選択は早いと私も思うのだが、高校以上で幅広い学問分野のことを知るためにはワイドにそれなりの学力が必要で、つまりは学力のレベルがそれなりでないと難しい。
上位国立大学の関係者だからこそ語れる理想だろう。
これについて行ける高校がどれだけあるか…。
東大・京大はじめ難関国立大学専門のような都会に多い難関高校(私立に多い)ならいいのだが、たとえば大垣北高レベルの地方公立だと、こういう難関大学側の要求とそうでない大学を志望する生徒も抱える現実との乖離がますます激しくなって、苦労するところも出てくるのではないかなと思った。
その結果として地方公立高校が難関大学への合格者を出すことのハードルがさらに上がり、都会の中高一貫私立にますます有利に働くようにならないか。
それは学生の多様性という意味で難関大学側にプラスにならないのではないかと私は思ったのだった。
だから総合型選抜でやるということなのだろうが総合型選抜も(忙しいのでこの続きはいずれまた)…