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岐阜県入試の平均点は何を平均しているのか(6)

昨日の続き。
とうとう(6)まできてしまった。
今日は昨日までと違ってほとんどがデータを離れた私の推理・
推測・憶測の類である。

<令和7年度の「5教科の総点の平均」は「完成形」なのか>
このシリーズ(5)で「5教科の総点の平均」の母集団の変遷について書いていて

「どれが完成形かと言えば、令和7年度なのだろう」

昨日私はこう書いた。
令和7年度の「5教科の総点の平均」には「第一次選抜学力検査」問題を解いたすべての選抜の受検生が含まれているのではないかということでそう書いた。
抽出調査の令和5年度まで、そして全数調査になったらしい令和6年度もすべての(選抜の)5教科受検生が含まれていなかったことは昨日書いた。
全数調査が定着して令和7年度の状況を作り出したのなら、めでたしめでたしということで終わる。

…はずだったのだが。

令和7年度の平均には追検査の分も入っているの?

という新たな疑義が生まれてしまった。
どうしてそういう疑義が生まれたのか。
県教委資料の記述の変化(学力検査実施日の記載の有無)や人数計算による分析は昨日までに示したので今日は書かない。

追検査は本検査の問題とは異なるのに一緒にして平均を出しているならおかしいのでは?
私はすぐにそう思った。

しかし「分からないことを分かっていないと、分からないことは分かりません」
(NHKドラマ「テミスの不確かな法廷」今日が最終回。最後はどうやって終わるのだろう。楽しみだ。ここではそれはどうでもいい)

ここから先は「平均に追検査の結果が入っている」という前提での話。
もしそうでないとしたら、全て無しの話であることは断っておく。

平均の計算に追検査を含めていたとする。
県教委はそれを正当だと思って動いたのだろうから、私が分からないことを分からない→おかしいで終わっていてはこの先に進むことができない。

私には理解できないことを彼らがやった背景には何が考えられるのか、考えたうえで「分からない」態度をとらなくてはいけない。
そう考えて両論を並べてみることにした。

①学力検査の平均に本検査だけでなく追検査も入れる派

追検査は本検査とは別の問題を使うが、合否判定では本検査の受検生といっしょに判定される。
そのとき、追検査だからと傾斜配点をしたり重みを付けたり得点調整したりしない(そんなことは要項のどこにも書いていない)
だから追検査は「第一次選抜学力検査」として本検査と一体のものとして扱ってよい。
追検査も含めての第一次選抜学力検査。
一つの検査の平均として追検査を含めて出すのが合理的である。

②平均に追検査を入れることに違和感を覚える派

追検査は別の学力検査問題を使うから当然、本検査とは難易度も一致しない。
成績概要とセットに出される一問ごとの正答率は問題が違う以上追検査のものを含めてはいないはずである。
違う問題を解いた受検生の成績を一緒にして出す「平均」とは何か。
追検査の人数が少ない(13,000人規模の入試全体で多くて数十人まで)とはいえ、本検査の難易度の指標としての機能を喪失していないか。
平均に追検査を入れるべきではない。
本検査だけで平均を出すべきである。

私は②なのだが、実際そうしているとしたら県教委は①なのだろう(ただし論拠は私が適当に考えている)。

なぜ県教委は①(かもしれない)なのか。
それは県教委に聞いたら筋道立てて丁寧に教えてくれるのかもしれない。

あるいは人数は本検査と追検査をあわせたものを表示して、実際の平均は本検査だけで出しているということかもしれない。
それなら違和感は・・・ないこともない。
今度はその人数の表示に意味があるのかという話になる。

ここからは私の推理が暴走する。

平均の計算に追検査を入れているとしたら、
本検査と混ぜて合否判定している追検査の結果を除外して平均を出すことが、実は簡単ではないからではないのか。

全数調査になってめでたしめでたしと書いたが、実は全数調査になってかえってめでたくない事態が発生したのではないか。
抽出調査なら追検査の結果は簡単に除外できる。
除外できるというか、初めから抽出しなければよい。

しかし今は全数調査と考えられる(令和6年度以降、県教委自身が抽出調査とは謳っていないことは昨日までに書いた)
WEB出願システムの中には全員の得点が入っているはずだ。
入っているから発表当日に全員に得点開示もできる、大変便利なシステムだ。
自分で得点を訊きに行かなければならなかった時代からしたら雲泥の差だ。
システムに入った得点には本検査の分も追検査の分も混じっているだろう。
追検査の受検生の中には
「少々無理して国語・数学まで本検査を受けたが、そこで体調悪化等何らかの理由で中断せざるを得なくなり、英語・理科・社会は追検査を受けた」
というような受検生がいることも考えられる(そういうことは公式に認められている)

システムに入った本検査・追検査入り混じった(といっても追検査は13000弱の受検生の数十人分)得点から、そういう特殊な例も含めて除外するのは簡単な作業ではないかもしれない。
いや、最初から本検査・追検査の結果が区別されていれば難しくないだろうが、肝心の合否判定では両者を区別する必要が全くない。
だから平均を出すためだけに区別をしている可能性は高いとはいえない。

令和6年度はそれでも本検査だけの分にしようとした結果、システムで簡単に計算できるのに公表まで時間がかかった(抽出調査の頃と比べても一番遅いほうの10月末だった)
しかし令和7年度は追検査の分を算入する、つまりシステム内の数字をそのまま使うことで作業の「効率化」をはかった。
その結果、公表がかつてないほど早くなった(近年は10月が当たり前になっていたものが7月になった)

そういうことではないのか。

以上はほぼ憶測。
私の推理でしかない。

追検査の結果が平均に入っているとしたら、②の立場の私には残念なことである。

先ほどから書いているように推理が暴走しており、実はそうではないのかもしれない。
私の計算がどこかで間違っているだけかもしれない。
また実施日の記述もたまたま消えただけのことかもしれない。
だから実は追検査の結果は入っていないのかもしれない。
また、追検査を入れているとしても①の論拠には私の想像を超えた納得できる論拠があるのかもしれない。
しかしやはり追検査の結果を平均に算入しているとしたら私は首を傾げる。
システムの都合ならなおさらおかしいと思うだろう。

<本当の「5教科の総点の平均」を求めて>
せっかく母集団として5教科受検したすべての公立高校受検生が含まれることになったのだろう令和7年度の「5教科の総点の平均」で新たな問題が生まれているかもしれないのは遺憾である。

岐阜県公立高校入試の平均点をずっと見つめてきた一人の人間として、
私は本当の平均が知りたい、ただそれだけなのだ。
そしてそれはもちろん各教科の平均点の和→5教科平均というものではない。
しかし県教委が令和7年度に出した「5教科の総点の平均」でもない(かもしれない)ということが、この一連のシリーズでは結論づけられた。
今年度入試以降の発表がどうなるのか。
今後に注目したい。

   

岐阜県大垣市の学習塾「賢学塾」です。