大学受験の浪人生

今の世の中で大学受験浪人するというのはそのこと自体が我々の頃よりずっと重みのある決断かもしれない。
 
20225118  
 
先日浪人宣言をしに来てくれた卒業生の話を書いた。
今どきの浪人事情を私はよく知らないが、少子化の進む中、なぜか大学だけはどんどん増えていて(私立大学だけでない、地方の私立大で公立大に衣替えするところも結構あって公立大学も増えている)、浪人生自体が大幅に減っていることは知っている。
私たちの頃は「行くところがなくて」浪人したという子も結構いた記憶があるが、今の世の中、明確な目標、高い目標を持って勉強する人間が主な浪人生だろう。
 
20225119  
 
私は現役で大学に入ったが、大学1年のときの行き帰りの電車でたまに浪人していた子に遭遇した。
(自宅生だったのでこの大垣から名古屋まで毎日通っていたのだ。今と違って地下鉄は本山までしかなかったから、本山から大学まで坂道を歩いたものである。坂道を前かがみになってダサイ格好で歩く我々の姿を称して「本山原人」などと呼ばれたりもした。今では大学まで地下鉄名城線が通っており、地下鉄の出口から100歩も歩かないうちに(経済学部の)校舎に入れるようだから(経済学部と法学部の建物はつながっている)、場合によっては傘がいらないかもしれない。)
予備校で試験監督のバイトをしていたら同級生がその模試を受けていたなんてこともあった。
いずれも浪人生の子たちにとっては屈辱的な経験だったかもしれないと思う。
 
202251110  
 
自分自身は現役入学だったが浪人生の心境も少しは分かる私(この辺りたいていの卒業生はご存じの話)
浪人生は基本的にずっと「追われる立場」だ。
 
202251111   
 
春先、浪人生は絶好調だ。
入試本番にあわせて1年余分に勉強しているのだから当たり前といえば当たり前だ。
秋以降、現役生の勢いが日増しにどんどん大きくなる。
夏まで普通に出ていた成績が出なくなる。
そして入試の足音とともにプレッシャーも半端なくなる。
秋は浪人生にとってつらい季節になることが多い。
そこでくじけず投げ出さず、春先の気持ちを思い出して奮い立ってほしい。
人生のどこかで、その経験は必ず生きる。
応援している。
 
202251112