大学

もう何年も自分の出身大学を訪ねてはいない。
一番最近に立ち寄ったのはコロナ禍が始まる前ぐらいだっただろうか。
その時点でむかし既にすっかり古びていた理系学部の各校舎が真新しい高層ビルへ建て替えが進んですっかり変貌していたのを見て、時の流れを感じたものだ。
文系学部の各校舎は耐震補強をしただけで当時のままだったが(笑)。
Kengakujukulogo2023
大学に入ってしばらく、同級生たちの会話にはついて行けないときがあった。
「あの子、名大オープンで1位だった子だよね」というのだが、私が自分の大学を受けることに決めたのはセンター試験(今で言う共通テスト)後のことだったら、(今もあるらしい)全統の名大オープンという模試を私は受けたことがないのだった。
だいたい大学がどこにあるかを把握したのも入試前日だった。
当日になっていきなり行って道に迷っても困るというので、前日下見をしたのが初めて(母校となる)大学に行った日だった。
名駅から地下鉄に乗って(その経験すら「高校生クイズ」の中部地区予選に出場して以来だった。当時は庄内緑地公園でやっていたのだ。1問目で間違えて終わったが)、当時は名古屋大学駅なんて駅はなかったから(名城線が環状化するのは21世紀に入ってからだ。今の子たちは金山駅でJRを降りて名城線だろう)、東山線に乗って本山(もとやま)駅で降りた。
そこから坂道を歩いて十数分のところに大学はあった。
実際には当日、本山駅まで来たら道に迷う心配はなかったのだが。
駅を降りて坂を上る人波にあわせて行動すればよかったので。
Kengakujukulogo2023
今でも共通テストや国立大学の2次試験のニュースになると、名古屋のテレビ局はうちの大学をその現場として撮影することが多いので、それを見るたび当時を懐かしく思い出す。(文系校舎は先述したように耐震補強のバッテンが入っているだけで基本的に変わっていない)
高校はしょっちゅうリアルで外から見ていても、もうすっかり変わっていて思い出のかけらもないが。(というと言い過ぎか。体育館とか西隅のほうの別棟の校舎は当時のものだが、周りが違うとそれさえも別物に見える)
うちの大学が良いとか悪いとかでなく、大学ってこういうところだよと中学生に紹介するツアーでもいずれやりたいとずっと思ってきたが(自分の大学だとだいたい分かっているので紹介しやすい)、未だ実現できていない。
高校生はオープンキャンパスなどでいろんな大学を見る機会が多いだろうが、大学を目指そうという中学生にも大学というところを見せてあげたいのだ。
「あんなところで勉強したい」というあこがれがエネルギーになることもある。
私のように「入試前日に初めて見ました」なんてのは論外なのである。
Kengakujukulogo2023
…なんてことを毎年秋になると大学から送られてくる「ホームカミングデイ」の案内を見ながらふと思うのだった。
そういえば、高校のときの同級生で「どうしても同志社大学に行きたい」という子がいた記憶がある
高1のときに京都御所の北隣にある同志社大学のキャンパスを訪問してあこがれを強くしたそうだ。
当時も今も私立文系型に絞った勉強は北高にいると厳しい面がある。
数学の単位取得に苦しみながら希望通り同志社に行った彼は本当にすごかった。
初志貫徹。
思いを「貫く」ことなど全然出来なかった自分は、思いを貫くことの凄さをその子に感じたのだった。
高校に入った当初から岐阜大学に行くんだと決めて、昼休みも弁当を食べた後は毎日真面目にこつこつ勉強していた同級生もいた。
ちゃらんぽらんな高校生活を送っていた私は彼にも感心した(割には自分の行動には反映されていなかった気もするが)
Kengakujukulogo2023
  
  
オープンキャンパスには高1の段階で是非行ってほしいと思う。
どこの大学を受けるか、決めていなくてもいい。
とりあえず地元の岐大とか名大に行ってみるのもいいだろう。
私大もある。
目標があると、人間強いのだ。
Kengakujukulogo2023