岐阜県教委の入学者選抜(高校入試)のページ。
7月末の今春入試の結果公表といい、今年は夏休み中も更新があるかもしれないと目が離せなくなっている(数年前に実施概要の発表が7月末から6月に移ってからは夏休み中はほとんどチェックしていなかった)。
昨日も「2025年8月7日更新」となっていたので何が更新されたのだろうと思ったら、
入学者選抜Q&A(令和7年8月7日更新)
とあった。
このQ&Aのページの一番最後まで見ていくと
Q1 合否の発表はどのように行われますか。また、学力検査の得点情報の提供はどのように行われますか。
・ 合否の発表は、WEB出願システム上で行います。また、学力検査の得点情報を、同じくWEB出願システムにより通知します。なお、各高校での合格者の受検番号の掲示は行いません。(赤字は当方の加工)
とわざわざ書いてある。
WEB出願システムで合否が見られて得点も分かるのは2024年春入試や2025年春入試と同じだが、「合格者の受検番号の掲示は行いません」というところは来年度(令和8年度/2026年春)入試からの変更点である。
確かに6月に出ている2026年春入試の「令和8年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」には
8 合格発表等
(1) 発表の日時
令和8年3月13日(金)午前9時
(2) 発表の方法等
高等学校長は、合否の発表をWEB出願システム上で行う。また、合格者に「合格通知書」(別記第3号様式)を交付する。
なお、「Ⅰ 全日制の課程」の「第4 第一次選抜」の「6 選抜方法」の「(3) 標準検査及び独自検査を実施する学科」のアによる選抜結果については、合格通知書にその旨を記載する。
出願者は、WEB出願システムから合否を確認する。(赤字は当方の加工)
と書いてあるが、掲示を行うとも行わないとも書いてなかった。
こういうものは掲示を行うなら「掲示する」と書くので、書いていないということは掲示を行わないということなのだろうというのは推察されたが。
実際、2025年春(令和7年度)の岐阜県立高等学校入学者選抜要項には
8 合格者の発表等
(1) 発表の日時
令和7年3月14日(金)午前9時
(2) 発表の方法等
高等学校長は、合格者の受検番号を学校内に掲示する。また、合格者に「合格通知書」(別記第3号様式)を交付する。
なお、「Ⅰ 全日制の課程」の「第4 第一次選抜」の「6 選抜方法」の「(3) 標準検査及び独自検査を実施する学科」のアによる選抜結果については、合格通知書にその旨を記載する。
出願者は、WEB出願システムから合否を確認できる。(下線は当方の加工)
と書いてあったから、最初に引用した来春入試の要項と比較すれば違いが分かることではあったが、それをQ&Aでも改めてはっきり示したということだろう。
ということで、来春・2026年春入試からは各高校に受検番号の掲示がされないことは既に静かに公表されている。
中学校で1学期のうちに既に聞いた生徒さんや保護者さんもいることだろう。
ここからは個人の意見だが(と断りを入れる必要もないか。塾の公式サイトではない雑記録ブログなのだから。kengakujuku.netに書くなら別だけど)、合格発表の掲示がなくなるのは大変残念である。
この仕事を何年もやっていると(気がつくと大半の中学校の先生よりも長く高校受験の現場にいるだろう自分に愕然とするが)、毎年 合格発表の現場で自分の番号と共に記念撮影をする生徒さんや保護者さんを見てきたし、孫の受検番号を見に来たような高齢者夫妻を見ることもしばしばあった。
そういうことが来春からはなくなるのである。
そういう情緒的なことを除いても、こちらの業務上で、というか岐阜県公立高校入試の情報公開という点において残念なことがいくつかあるのだが、まあ仕方がない。
その「残念なこと」については来春入試が終わった後の情報公開の具合を見て指摘することにする(私が覚えていれば)。
他県でも高校での掲示をやめる(やめた)ところもあるのだが、岐阜県はWEB出願システム導入初年度(2024年春)も次年度(2025年春)もまだ掲示を続けていたので、昔ながらの高校入試合格発表風景を守り継承していく(大げさ)ものだと思っていたが、そうではなかったようだ。
2年やってみてWEB出願システムの合格発表にトラブルもなく、また受検生側に徐々に定着してきているという判断だろうか。
(実際、この春も午前9時に掲示に駆け寄って行く生徒は以前よりは減っていたのは事実。スマホで見られるならそれでまずは確認したいという受検生も結構いたのである)
私にとっては、この春(2025年3月)、大垣北高で午前9時ちょうどに見た発表風景が最後のものだったということになる。
そう言ってくれればもっと注意深くあの風景・空気感を記憶にとどめておいたのに。
約30年見てきた風景のあっけない幕切れであった。
高校入試の風景がまた一つ変わっていく。