公立高校の倍率が全国的に低下したという検証記事が出ていて
全国の公立高校の入試も終わる時期、そろそろこんな総括記事が出てきた。
公立高校の志願倍率、33道府県で1倍切り 私立無償化の影響か | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20260309/k00/00m/100/246000c
2026年度の入学生を対象とした公立高校全日制の主な入学者選抜の志願倍率が、47都道府県のうち7割にあたる33道府県で1倍を切ったことが9日、毎日新聞のまとめで判明した。単純比較はできないものの、前年度より倍率が低下した自治体は8割を超え、私立高の授業料無償化の影響で私立人気が高まり公立離れが加速した可能性がある。
これを見ると、岐阜県の倍率よりひどいところが結構あるんだな。
今年の岐阜県は全日制高校全体で0.93倍。
1倍を切っている33道府県というのに入っている。
しかし岐阜県よりひどい県が少なくとも15あることが記事のグラフからわかる(0.9倍未満のところ)。
だからっていって岐阜県教委はのんびりしていていいの?とは思うけど。
4月からの授業料無償化の影響が今春入試で早くも出てきたということは既にここでもさんざん書いてきた。
実際、岐阜県の私立高校でも私立単願の受験生が大幅に増えている。
県内全体で私立単願が2,911人→3,406人と約17%伸びた。
昨年も今年も中3生の数は17,000ちょっとでほとんど変わらないのに(17,019人→17,180人)。
しかも募集期にはまだ完全にはっきりしない状態がずっと続いていた(から私立高校関係者も苦労していた)のに、である。
来年度以降その流れ、つまり公立離れと私立人気が加速するのかが今の注目点だ。
以前も書いたように私は加速するのではないかと見ている。
これも以前書いたことだが来年度に向けては春から無償化前提で募集活動が始められる。
また生徒・保護者も進路選びのスタートから無償化を前提で動き始める。
私立高校が授業料無償化を前提にした他の費用の組み立てや奨学金のあり方を検討し、訴求力の高いものを用意できる。
夏以降の高校見学会・説明会で私立高校側がはっきりしない説明をしなくても済む。
今年との違いは大きい。
さらに私が注目しているのは「併願私立へ行くことも辞さず」という姿勢で公立高校について強気の出願をする層が増えるかどうか。
これについては今年はまだ顕著な動きはなかったが、来年以降どうなるか。
「『落ちる』ことへのショックとの天秤となるからあまり変わらないかもしれない」というようなことを以前書いた。
高校入試に落ちることが都会ほど一般的でないこの地域の中学生にとって心理的負担は大きいだろうと。
果たしてどうか。
この春活況だった私立高校側が、単願でも併願でも合格ラインを上げてくるかどうかにも注目している。
この春は単願だけで定員を超える人数を集めた高校もあった。
それを考えると合格ラインの調整はあると考えたほうが普通だろうが果たしてどうなるか。
また、公立高校の来春定員がこういう公立不人気と私立への流れを織り込んだものになるのか、それとも今まで通りの決め方になるのか。
といってもこの春私立シフトの影響を大きく受けた高校は既に定員割れに悩んでいる高校。
たとえば岐阜5校はほぼ影響を受けていない。
大垣東・大垣南・大垣西も直接の影響を受けたというよりは中3生が減っているのに定員調整を見送った影響のほうが大きいと思う。
つまり、岐阜地区でも西濃地区でも私立単願増加で大きく影響を受けたのはそれ以外の高校だろうということである。
だから特に西濃地区では、ここから私立への流れを織り込んで定員調整を始めると、高校再編に直結する規模でやらないと終わらなくなるだろう。
ここでももう何度も何度も書いている通り、岐阜県は新中1の入試以降まで公立高校再編統合を先送りしている。
前言を翻さない限り、新中3・新中2の入試、つまり来春も再来年の春もこのままの公立高校の配置で行くことになる。
今すでにこの状況だがさらにあと2年、しかも今後も公立高校離れが予想される中で耐えることができるのか。
他方、今春入試でも見られたように公立でも人気高校への集中は変わらないだろう。
岐阜5校は安定した人気を維持するのだろう。
大垣北・大垣東はこれからどうなるか。
すでに深刻な定員割れに陥っている高校が、このまま2年間この体制のまま放置されたときどうなっているのか。
一部地元自治体では存続に向けた懸命な取り組みが始まっているが、更に厳しい状況に追い込まれていることは間違いないだろう。

