フェスティナ・レンテ

この言葉に最初に触れたのは私が高校3年生のときだったか。
某大学の募集要項に同封されていた大学全体の案内とは別の学部独自の案内に掲載されていた在校生の対談形式の記事のタイトルだったように思う。

「ゆっくり急げ」

残念ながら件の大学には私自身は縁がなかったが、数年前に弊塾の生徒が合格してくれたときには自分が受かったように大変うれしかったものである。

 

 

以前も書いたが、当時(という名の大昔)、国立大学の募集要項は大学に返信用封筒(必要な切手ももちろん貼付)を入れて請求するのが普通であった。
インターネットもない時代の昔話だ。

当たり前だが1月にそんなことをしていては出願には到底間に合わないので、10月とか11月とかの秋頃にそういうことをしていた記憶がある。
その募集要項に願書などもついていたから、①出願したいなあという大学、②出願がかなりの確率で予定されている大学、③出願することになるかもしれない大学、④今は出願するつもりはないけど受けることになるかもしれない大学など、幅広く請求するように言われていた。
それでいろいろな大学に要項を請求したものだから、先日ここに書いたうちの大学の案内も受け取ることになったのだった。
センター試験(当時)の結果、全く予期していなかった大学に出願する子もいて、学校で募集要項(願書)を融通し合ったりもしていたはずだ。
そんな時代だった。

 

  

 

今日の話題のフェスティナ・レンテも、その一つの思い出。

「ゆっくり急げ」

あのときから数十年を経た今でも心のどこかに残っていて、テスト対策をしているときにはいつも自分に言い聞かせている。
テストはどんどん近づいてくる。
しかし焦ってはいけない。
悠長にやるわけではないが、落ち着いて確実に一つ一つ課題を克服してもらうようにしないといけない。
うちの塾のテスト対策はそうやってやってきた。